書評

寿司屋奮闘記 イン ニューヨーク

今となっては場所にもよるのだが、海外でも日本食を扱っている店も出てきており、特に海外に住む日本人たちが集まり、舌鼓を打っている。 しかし日本食の店が続々と出てきたのが高度経済成長に入ってからの事であるが、その時はまだ日系人や海外にいる日本人...
日本人

熊楠と幽霊

昭和・平成・令和と生きた「知の巨人」というと、昨年4月に逝去した立花隆がいる。ジャーナリストなどの側面を持っていることから政治的なイメージも強いのだが、実は哲学・生物学などありとあらゆる分野に精通し、なおかつ知的欲求も旺盛だった。 そしてそ...
ミステリー

天災は忘れる前にやってくる

諺に「天災は忘れた頃にやって来る」というのがある。そのパロディのように見えるタイトルだが、本書の物語は災害の前に現場にやってこようとしたら「事件」に遭遇すると言うものである。そう考えるとタイトルは「人災は忘れる前にやって来る」と銘打った方が...
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国内

コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、もう2年4ヶ月の時が過ぎた。収束の兆しが見えてくるかと思いきや、また感染拡大、といった繰り返しがずっと続いている状況にある。 このコロナウイルスは感染拡大とともに、私たちの生活に大きな「狂い」をもたらし...
時代

この空のずっとずっと向こう

江戸時代における鎖国から開国し、幕府は倒れ、近代の幕開けとなる明治時代に入った頃、文明開化の折りに、100人を超える日本人が「使節団」としてアメリカへと渡っていった。 目的は人それぞれで、欧米の文化、美術、価値観を学び、日本の発展への材料と...
世界史

カラー版 王室外交物語 紀元前14世紀から現代まで

6月2日、イギリスのエリザベス女王が即位70周年を迎え、記念行事が実施された。イギリス、もといイングランドの王の中で最も在位の長い君主であり、世界的に見ても、日本の昭和天皇、タイのラーマ9世、スワジランドのソブーザ2世などごくわずかである。...
ミステリー

捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書

元々はアイドルだったのだが、夢を求めて引退し、警察官への道を進んだ。その「夢」こそ「刑事」だった。しかしその叶った「夢」の舞台は想像以上に厳しいものだった。「刑事」の世界の中で「元アイドル」と呼ばれる女性が入ったことによる風当たり、さらには...
書評

カラスは飼えるか

カラスというとネガティブなイメージが多くある。もっともこの時期になると繁殖期にもなり、親ガラスは警戒心が強くなる。それ故か、カラスが人を襲うようなことも度々ある。かくいう私も小学校の時ではあるものの2度襲われたことがある。 しかし本書はカラ...
SF

いずれすべては海の中に

クジラ・海・音楽と見ると、どことなく幻想的な雰囲気を持っている。本書もその例外に漏れないのだが、短編集でありつつも、SFやミステリーの要素もふんだんに詰まっており、なおかつファンタジーの要素もあるなど、「小説」の概念でできることのほとんどを...
外国人

ジョン・ロールズ-社会正義の探究者

今でこそ、政治哲学の議論は盛んに行われているのだが、アメリカでは第二次世界大戦直後は盛り上がりに欠けていた。イギリスの哲学者であるアイザイア・バーリンでさえ論文で吐露するほど停滞した政治哲学の世界に大きな風穴を開けたのが、本書で紹介するジョ...
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