天災は忘れる前にやってくる

諺に「天災は忘れた頃にやって来る」というのがある。そのパロディのように見えるタイトルだが、本書の物語は災害の前に現場にやってこようとしたら「事件」に遭遇すると言うものである。そう考えるとタイトルは「人災は忘れる前にやって来る」と銘打った方が良いのではとも考えてしまう。

しかもその舞台となる方々が勤める会社が、噂やホラ話といった風説をネット配信するという、雰囲気としては「虚構新聞」の雰囲気を持っており、その噂やホラ話こそ「災害」と見立てて、現場へ突撃するというものである。

本書に出てくる社員たちは何かが「ついている」ように見える。というのは風説を検証するために現場に向かうと、別の「事件」に遭遇し、その解決に動くという、会社としては状況にそぐわないようなことかもしれないが、社員たちは混乱しながらも解決に向けて奔走する姿がここにあった。

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