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労働

まなざしの地獄

人は誰しも回数、規模の違いはあれど「まなざし」を受けることはあるだろう。その「まなざし」が自分を高揚させるものになる一方で、それが重荷となる事も有り得る。 本書はその後者に当たる意味でのジレンマをルポルタージュ形式にて綴っている他、「望郷の歌」も収録されている。 <まなざしの地獄> この論文は1973年に「展望」という雑誌に掲載されたもので、現代とあわない内容も一部はあるものの、全体的に現在に通ず […]

日本経済の構造変動―日本型システムはどこに行くのか

日本経済は混迷を極めている。先ほどでも外国為替市場の円相場は戦後最高値を更新し、輸出だよりである製造業界では大きな痛手を負ってしまった。「失われた10年」から解放された今でも日本は「閉塞感」が拭えない。かつて江戸時代では「鎖国」により他国との関係を絶っていたが、この閉塞感では他国どころか他人との関係をも絶っている印象が強い。 与太話はここまでにしておいて、本書では日本経済の構造の変化について追って […]

大失業時代

今まさに「大失業時代」と言っても過言ではない。リーマンショック以後には内定取り消しや派遣切り、リストラなど働く人にとってはマイナスとなるような話が飛び交い、かつ日本の消費もいつも以上に冷え込んだ。ようやく回復しだした時に追い打ちとなる東日本大震災が起こった。これにより、とりわけ製造業では操業停止、もしくは計画停電による減産を余儀なくされるなど雇用状況は深刻な状況に陥ったままとなってしまっている。 […]

新左翼とロスジェネ

「左翼」という言葉が隆盛したのは1960年代後半から1070年代にかけてである。ちょうどそのときは「60年代安保」や「大学紛争」が起こった時期と重なる。 「左翼」というと、日本赤軍も思い出すがついこの前に永田洋子死刑囚が獄中で亡くなり、日本赤軍にまつわる事件は終わったという声があるが、私はこういう時こそ日本赤軍とは何だったのだろうか、左翼とは何かを考える必要がある。 戦後最長の好景気と言われた時代 […]

仕事に幸せを感じる働き方

あさ出版様より献本御礼 本書の著者に初めてお会いしたのは2月の半ば、とあるセミナーのことであった。当初は「笑福亭鶴瓶の兄弟子」という言葉が印象的であり、後々出版されると言うことを聞いたことがある。満を持って出版された本が本書である。 仕事や会社に関して不満を持ち転職を繰り返す人は少なくない。現在のように「就職難」と呼ばれる時代であっても、である。 そもそも、「「仕事」とは何なのだろうか?」「「働く […]

なぜ雇用格差はなくならないのか

非正規雇用の概念が生まれたのは高度経済成長期に入ってからである。ちょうどその頃は経済成長が著しく、正規雇用では人手がまかないきれないということで、「パートタイム」や「アルバイト」を雇い、人材を集めた。一つ前の好景気でも同様のことが起ったのだが、この頃から「非正規雇用」という言葉が多用され、「雇用格差」もあちらこちらでいわれるようになった。「非正規雇用」の言葉自体は日本でしか使われないのだが、それと […]

働く意味とキャリア形成

高度経済成長期は「働くことの意味」を考えることなく、只々目の前の仕事に対して一生懸命になることで生計を立てたり、生き甲斐と思ったりすることがあった。転職もあまりなく、一度就職した会社に約40年間勤めることもできた。「24時間働けますか」という時代でも誰しも不満に思うことが少なかった。 しかし高度経済成長も終わり、バブルが弾けた頃から「働くこと」への意義を見いだすことが始まった。ただ「労働観」に関し […]

仕事と日本人

近年は労働基準法の改正や「ワーク・ライフ・バランス」が提唱されたことにより、若干ではあるが日本人の平均労働時間は減少しつつある。しかし、それでも過酷な残業やサービス残業というのは後を絶たない。労働状況というのもあるが、自ら進んで残業をやる、残業代が出るからという理由で無駄な残業をするという人もいる。あれだけ「残業を減らそう」と唱えていてもこういう状況ではある種の無駄骨と言わざるを得なくなるが、日本 […]

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。

今年の新入社員は会社に入り始めてもう3カ月たつがもうそろそろ慣れてき始めたのだろう。 来年新入社員になる学生は不況による就職難の中、就職先を必死に見つけようとしているだろう。 私も社会人2年目として様々な困難に直面しているところである。 社会人として少し過ぎたのだが、「人はなぜ働くのか」という疑問は今も抱いており、社会人として引退する、もしくは亡くなるまで考え続ける「永遠の課題」の一つと言える。 […]

アキハバラ発〈00年代〉への問い

2008年6月8日、秋葉原が悲劇の舞台となった。その名も「秋葉原無差別殺傷事件」。 犯人は25歳の青年で、派遣での生活に苦しみ破れかぶれとなり、秋葉原でトラックを暴走し、さらにトラックから降りた後に包丁で数人を切りつけたという事件である。犯人は逮捕・起訴されたが現在抱えている日本の労働事情と心の闇が露呈した事件であった。 本書はこの「秋葉原無差別殺傷事件」について迫っている。 この事件について私の […]