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日本

国境・誰がこの線を引いたのか―日本とユーラシア

本書はユーラシア大陸における国境線について考察している。当ブログでは「竹島」「尖閣諸島」「北方領土」についてじっくりと書いていこうと思っている。 第一章「日本の外で「国有の領土」論は説得力を持つのか」 竹島や尖閣諸島問題では分からないが北方領土問題では「日本固有の領土」としきりに主張している。この章はこの「日本固有の領土」についてドイツの国境の変遷を例に出して指摘している。最後の余談の部分がこの章 […]

北方領土交渉秘録―失われた五度の機会

著者の東郷和彦は戦前・戦時中に外務大臣を務めていた東郷茂徳の孫である。祖父の後を追い著者も外交官としてロシアにわたり、数多くの北方領土交渉にあたった。本書はその五度の機会を含めた北方領土交渉を克明に描いたものである。 まず2月7日とは一体何の日なのか知っているか。北海道の人でもこの日はピンとこない人が多い。この日は1981年に「北方領土の日」として定められた日である。来年で28年経つ。この日を北方 […]

日中戦争下の日本

日中戦争は1938年に開戦となったが、開戦当時は早急に終わると政府や軍も簡単に思ってしまっていた。しかし蒋介石率いる中国国民党はアメリカを始め欧州からの武器と資金の援助により泥沼化させ、最終的には勝利を収めた。ちなみにこの日中戦争までの道のりは国民の世論は開戦が大多数であった。しかし戦争が泥沼化し始めると政府の首脳陣への批判が後を絶たなかった。敗戦後はあたかも自分は平和主義者のように開戦をした人た […]

日本は財政危機ではない!

表題からして衝撃的である。 本書は日本の財政についてを明かしている。まず先に日本の借金は約850兆円以上ある。しかし高橋氏に言わせれば財政危機ではないと主張している。その理由の一つに「埋蔵金」が隠されていること、そのほかには財務省が行っている数字のレトリックがあるという。元財務省官僚である高橋氏だからでこそ語れることがたくさん書かれている。 序章「「日本は財政危機」の嘘」 現在日本は未曾有の大赤字 […]

私のなかのよき日本―台湾駐日代表夫人の回想五十年

日本統治時代の台湾を知っている人は今どれくらいいるのだろうか。 台湾にとって日本人というのは2つの意味合いを持っている。ひとつは上記の統治時代により、「日本精神(リップンチェンチン)」を教わったことへの感謝の念と、日本文化への憧れ。もう一つ、これは戦後中国から渡ってきた台湾人のことだが(いわゆる「外省人」と呼ばれる人々)、彼らは日本は憎悪の的として見ている。実は彼らは日中戦争や国共内乱の時に国民党 […]

教育格差の真実~どこへ行くニッポン社会~

本書は教育問題に関して教育評論家の尾木直樹氏と経済アナリストの森永卓郎氏の対談をまとめたものである。 教育問題について様々な提言があるのかと思ったらほとんどが批判ばかりで救いようがないほどコテンパンにしているようにしか思えなかった。 まずは森永氏の発言 「日本は間違いなく壊れると思ってるんです。おバカな学者たちが、少子化対策として…」(p.13より) 誰のことを言っているのだろうか。もしかしたら自 […]

どうした、日本―中川昭一と宋文洲の不愉快な対話

何か不思議な表題の1冊である。 本書は現財務大臣である中川昭一氏とソフトブレーン株式会社創業者の宋文洲氏の対談本である。簡単にいえば日本人の政治家と中国人の実業家の対談である。いかにも違和感のあり、表題にも書かれているとおり「不愉快」な会話であったように思える。しかし章が進んでいくうちにこういった考えが帯びてきた。 「決してわかりあえない関係ではあるが、「民同士」の会話だとお互いに共通する話題、そ […]

日本を教育した人々

表題からして何か釈然としない感じがする。今の日本を育て上げた外国人は誰なのかを言っているのだろうか。あるいはGHQのように日本を占領下に至らしめて再教育した人たちを挙げているのかという疑問がある。と言うことは寺子屋などの日本独自の教育はこれは海外から入ってきたものなのだろうかという考えさえも起きる。 しかし本書を読んでその考えはどこかに飛んで行ってしまった。本書は「日本を教育した人々」となっている […]

故国を忘れず新天地を拓く

今も昔も変わらないことだが、面積の割には人口が多い日本。しかしあふれかえる人口をどうにか分散しようと台湾や韓国を併合し、インフラを整備して日本人を移民したり、満州を建国しそこでも移民を推進したりした。本書はそういう所ではなく、カナダやハワイ、北南米への移民に関して書かれている。 当然そこでは非常に過酷な環境であったが、日本人の根性の強さに感動し、現地の人々に勇気を与えたということには称賛に値する行 […]

欲ばり過ぎるニッポンの教育

一昨年の教育基本法改正や全国学力テストなど教育に関する問題は後を絶たない。さらに今では「教育格差」や「学力格差」が叫ばれており、今日の教育問題に暗い影を落としている。さらに今では文科省をはじめ多くの教育評論家たちがフィンランド式教育に注目を集めている。PISAの学力調査で世界一になったことが起因となっている。またそれとは逆に詰め込み式教育への回帰を唱えている論者もいる。確かにPISAで世界一になっ […]