書評 魚にも自分がわかる ――動物認知研究の最先端 「認知」は人間特有のものではない。多くの動物には「脳」があり、その脳の働きなどにより、「認知」機能が備わっている。しかし動物によって、どのように認知されるかは異なる。 そこで本書である。本書は魚における認知機能がどのようなものなのか、現在の... 2022.06.29 書評生物学
日本人 熊楠と幽霊 昭和・平成・令和と生きた「知の巨人」というと、昨年4月に逝去した立花隆がいる。ジャーナリストなどの側面を持っていることから政治的なイメージも強いのだが、実は哲学・生物学などありとあらゆる分野に精通し、なおかつ知的欲求も旺盛だった。 そしてそ... 2022.06.15 日本人書評
書評 「役に立たない」研究の未来 大学や研究所では常日頃から研究が行われている。普段の生活や技術革新などに役立てられるものもあれば、中には役に立たないものもある。もちろん未来の研究の参考となるようなノーベル賞級ものものもあれば、「猫は液体」や「スピーチジャマー」など役には立... 2021.09.18 書評物理・化学
書評 科学者の社会的責任 企業にもCSR(企業の社会的責任)と言うものがあり、社会の公器として、どのように貢献をして行くのかと言う課題を常々持っている。経済を動かしていく、社会を動かしていく「責任」を持つという側面もある。 一方科学者はというと、当然「責任」があるの... 2021.07.16 書評物理・化学
医学 認知症の人の心の中はどうなっているのか? 認知症に関しての考え方は刻々と変わっていく。もっとも認知症はどのような嗜好を持っているのか、実際に認知症の患者を治療している医者の方々の話もあれば、認知症を研究しているのだが、実際に本当に認知症にかかってしまった時の心境を綴る本、さらには認... 2021.01.20 医学書評
哲学 哲学しててもいいですか?―文系学部不要論へのささやかな反論 大学にまつわる議論の中で「文系不要論」と言ったことをよく聞く。文学部や哲学部などを不要とする議論であり、2014年の文科省の「国立大学法人評価委員会」の中で出てきたことである。この議論が出てきてから賛否両論が相次いだ。もちろん否定的な意見も... 2020.11.13 哲学書評
日本史 六波羅探題 研究の軌跡―研究史ハンドブック 「六波羅探題」とは、 鎌倉幕府の職名。承久の乱後,京都の政情を監察しかつ治安を維持するために設置した,政務・軍事を統轄する執政官。南北二名を定員とし,西国諸国の訴訟を聴断するとともに,有事の際は在京人をはじめとする京都近国の御家人を指揮する... 2020.11.09 日本史書評
書評 博士の愛したジミな昆虫 昆虫というと、私の子どもの頃は昆虫採集を行うといった子どももいて、私自身も昆虫を捕ることもあった。いつしか私が虫が苦手になったのはまた別の話であるが。 それはさておき、ここ最近では昆虫食も認知が深まり出しつつある。最近のニュースだと無印良品... 2020.07.08 書評生物学
書評 ヒトは120歳まで生きられるのか 生命科学の最前線 世界的な長寿を見てみると、120歳以上生きた人物はいる。現在も疑義は絶えないものの、フランスのジャンヌ・カルマンが122歳まで生きたのが唯一である(かつては泉重千代が120歳まで生きたとあるが、信ぴょう性の疑義により取り消され、105歳に改... 2020.07.04 書評生物学
エッセイ 「さみしさ」の研究 「さみしい(寂しい・淋しい)」を辞書で引いてみると、 「1.もとの活気が失せて荒廃した感じがする。 2.欲しい対象が欠けていて物足りない。満たされない。 3.孤独がひしひしと感じられる。 4.にぎやかでない。ひっそりとして心細い。」(... 2020.05.13 エッセイ書評