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祥伝社新書

「教育七五三」の現場から-高校で7割・中学で5割・小学校で3割が落ちこぼれ

確か新社会人の「七五三現象」というのがある。これは中卒・高卒・大卒の三年以内の離職率のことを表している。では「教育七五三」とはいったい何なのかというと本書の副題に書いてあるとおり「高校で7割、中学で5割、小学校で3割が落ちこぼれになる」ことを表している。 PISAの学力調査でも、成績が軒並み落ち込んでおり、教育の在り方について問われているといっても過言ではない。本書はどのようにして学力低下の原因と […]

「自分だまし」の心理学

「だまされる」と言うと良い印象をもたれない。というのは「詐欺」というように、だまされて相手にとって害することを行う、もしくは私利私欲によって人をだますというような印象が強いからである。 本書は「だまされない」方法を知るのではなく、なぜ「だまされる」の化というメカニズムについて紹介している。 一章「なぜ人は「だまされる」のか」 「だまされない」と思っても人は自らの記憶や無意識な力によってだまされるも […]

歯から始まる怖い病気

日常生活において歯磨きは欠かせないものである。では「なぜ歯磨きをやるのか」というと、「虫歯」や「口臭」対策、もしくは「歯周病」や「エチケット」などの理由が上がるだろう。 その歯磨きは方法論は違えど毎日の生活において欠かせないものである。 本書のタイトルである「歯から始まる病気」というのは何なのかと考えるが、見た目ではそれほど大したことではないと邪推するが、甘く見ることができない。本書は世にも恐ろし […]

それでも改革はやまぬ

自民党の元幹事長である武部勤氏が書いた1冊。ちなみにこの「新しい風」には正会員27人、特別会員10人によって編成されている。 さて本書はそういった「新しい風」のことについて紹介かと思ったら最初は著者自身の議員生活の反省について書かれていた。序章「そして、郵政選挙は始まった」と第1章「小泉純一郎と私」である。題名のとおり序章は2005年衆議院解散総選挙の裏側について書かれており、第1章は今年の衆議院 […]

夕張問題

夕張は一昨年に財政再建団体となった。そのときの夕張の現状はどうだったのかというのが事細かに書かれている。その中で財政再建を行うにあたっての最初の対策はあまりにも市民にとって過酷な内容であったのか、それによる説明会での市職員に対する罵詈雑言がそれを物語っている。 ここで本書でも書かれているが夕張について軽く説明させていただく。夕張は戦後の高度経済成長期には日本有数の炭鉱都市だったというのは良く知られ […]

感情暴走社会

クレーマーや暴走老人、感情の制御化効かずついカッとなってしまい取り返しのつかない悲劇を起こす人など、なぜこれほどまでに日本人は感情的になったのだろうかというのを考察したのが本書である。 戦後の経済成長によりものが豊かになったがそれの犠牲として心の豊富化というのが置き去りにされていたのかもしれない。そのつけが今になってこのような社会を生み出したのではないかと私は思う。 近年EQや前述の暴走老人が話題 […]

小林多喜二名作集「近代日本の貧困」

いま「蟹工船」が大ブームとなっている。 「蟹工船」と言えば小林多喜二の代表的作品であるが、昨年には漫画化しさらに読書エッセーコンテストを通してブームとなったのかもしれない。それだけではなく、現在のワーキングプアの状況と小林多喜二の作品と通底するところはあったのかもしれない。しかしこれだけは言っておきたい。 確かに小林氏の書かれた時代というのはまさに世界恐慌であった。もっとその前を言ったら第一次世界 […]

江戸の躾と子育て

江戸時代においてどのように子育てを行ったのかという一冊である。本書にも書かれているが、江戸時代には子育ての本が多く出版された。生まれた子供へのしつけも熱心であったが、江戸の人々は「子は宝」といわれ、親だけではなく地域ぐるみで育てていたという。 これを考えると今の日本の世間では地域ぐるみで子を育てるという風潮は少なくなっているように思える。さらに江戸時代の子供は遊びの天才といわれ、この時にはベーゴマ […]

「まずい!!」学―組織はこうしてウソをつく

組織行動においてなぜ失敗が繰り返されるのかというのを説いた一冊。本書は「パロマ湯沸かし器事故」「ふじみ野市プール事故」「『あるある2』番組捏造事故」を題材にしており、後半には「沖縄集団自決事件」を題材にして、条約派と艦隊派の対立など多くの事例を扱いながら組織の「まずい」を紹介している。 率直な感想としては、現在「食品偽装」騒動等が行われている中、少し前の事件について説かれている本は時代遅れとはまっ […]