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ちくまプリマー新書

大都市はどうやってできるのか

ここ最近コロナ禍により、首都圏を離脱して、地方に本社を移転するという動きが見え、なおかつ人口の流れも同じような動きを見せている。ただ年代や場所によっては転入が多く、人口も増加している所もあるため一概には言えない。 そもそも企業や人が続々と入り、一つの「都市」として栄えてきたが、それがなぜ「大都市」となって発展していったのか、本書は「都市経済学」を観点に紐解いている。 第1章「なぜ都市ができるのか」 […]

ヤングケアラーってなんだろう

「ヤングケアラー」と言う言葉を初めて聞くが、 法令上の定義はありませんが、一般に、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どもとされています。厚生労働省「ヤングケアラーについて」より とある。特に介護などのケアはヘルパーなどで行うことを親族、それも子どもたちに行うことである。あたかも「美談」としてとらえがちだが、じつはヘルパー不足といった問題もあれば、学校生活への悪 […]

生きのびるための流域思考

「流域思考」と言うとけっこう学術的でとっつきにくいイメージが持たれる野田が、実際には台風・洪水に対しての災害対策、および防災のために川の流れを知り、対策を行う考え方を表している。毎年のように台風、さらには豪雨などによる洪水被害は後を絶たず、さらには河川の氾濫も起こっている状況にあるため、流域思考は重要な考え方とも言える。本書はその河川の氾濫をはじめとした災害対策における「流域思考」とは何か、そして […]

西洋美術とレイシズム

よく言われる「美術」となると、必ずといっても良いほど西洋美術を連想する。その美術作品の中には、当時の政治背景はもちろんのこと、連想したものの考え方などが反映される。決して「美」だけを表しているだけでない。 そのため本書のタイトルにある「レイシズム(人種差別主義)」もまた表現を行っている部分もある。今となっては反レイシズムの動きが活発化しており、むしろレイシズムな表現はタブーとされているが、本書で取 […]

ぼくらの中の「トラウマ」

人生生きていると、必ずといってもいいほど「トラウマ」と呼ばれるような出来事に出くわすことがある。それは事故や事件に遭遇するばかりではなく、ショッキングな映像を視聴してしまい、それがずっと記憶に残り続け、恐怖として残り続けるというような状況もありうる。本書はそのトラウマの傾向と対策について取り上げている。 第1章「トラウマ反応で起きること」 ある記憶を想起するような場面に出くわす、あるいは言葉を聞く […]

なぜ科学を学ぶのか

もしも私が子どもたちから「何で科学を勉強するの?」と聞かれる。その時私はどう答えるのかというと、少し答えに窮してしまうのだが、一つ言えるのは、「今ある便利を学ぶ」と答えるかもしれない。もっとも科学の進化や実用化によって、今の豊かさ・便利さを持っているからと答える。 では本当の意味で「科学を学ぶ」とはどのようなことなのか、本書は科学者の立場から論じている。 第1章「科学するってどんなこと?」 そもそ […]

はじめての三国志

今となっては中国大陸における歴史のなかでは特に根強い人気があり、派生した作品も数多くあるほどにまでなった三国志。日本における時代としてはちょうど弥生時代にあたる。その三国志にて派生した創作もあり、なかなか史実がどうなっているのか分からないと言った方々も少なくないことだと思う。本書はそんな方々のための入門書として三国志はどのような歴史を辿っていったのかを紹介しているが、本書ではあくまで曹操率いる魏国 […]

銀河帝国は必要か?

もはやAIの技術が進化しており、ロボットが接客をすると言った時代にも入っていたとも言われている。もっともロボットにより人間の働ける所が少なくなってくると言った論者もおり、果たしてそうなるのかはこれからの技術革新になってからという他ない。 本書で紹介するのはロボットが一連の倫理的な行動から反する、あるいはありもしないようなことが起こりうると言ったことをSF小説にして指摘した、SF小説の大家であるアイ […]

入門 万葉集

昨年の5月1日に、30年以上続いた「平成」の時代が終わり、元号が「令和」に改められた。もう間もなく1年の時を迎える。 そもそも「令和」は、この万葉集から取られており、原文では、 「于時初春『令』月 氣淑風『和』 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香」(巻五、梅花謌卅二首并序) から来ている。令和の部分を取っていくと、 「時は初春の『令(よ)』い月で、空気は美しく、風が『和』やかで~」 と訳せる。決して命令の […]

宇宙はなぜ哲学の問題になるのか

宇宙は解明できていないものが多くあり、実際に無限なのか有限なのかも未だに不明である。もっとも人間の思考の域を遥かに超えていることは明らかだが、実際に「どこまで」というのは未だに分からない。 もっとも宇宙論を哲学で語るのは難しいように思えるのだが、実際に科学にしても、数学にしても、その根源を辿っていくと「哲学」に帰している。 そもそも哲学における「宇宙」はどのように論じてきたのか、哲学の歴史と宇宙解 […]