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ファンタジー

ミライヲウム

人に触れると、その人の未来が見えるという不思議な体質を持った男性が、付き合っていた女性に触れた瞬間に見たバッドエンディング。しかしそれを打破すべく奔走する。 バッドエンディングがなぜ起こるのか、未来を変えるために、新しい未来を生むために進み出す2人の姿はミステリーに見えながら、2人の恋愛模様を鮮やかに描いている。 能力自体がファンタジーでありながらも、その上で、彼氏の視点からではあるが、恋愛を育む […]

幾千年の声を聞く

不思議な一冊である。本書の冒頭を見るとオンラインゲームのスタートが出ているため、ファンタジーか何かのゲームを描いているのかと思ってしまう。もっともキャラクター・舞台背景・時代設定においてもどうもファンタジーのようでいてならなかった。 しかし本書を「不思議」たらしめる所なのか、各章の冒頭にて「定時観察報告」がある。ファンタジーのような展開を見せている一方で、「定時観察報告」の中に、登場人物ですら想像 […]

アポカリプスの花

区役所に住む主人公の女性は恋人と同棲し、順風満帆の日々を送っていた。しかしその日常の中で仕事・家両方で謎の現象が起こり、主人公を苦しめた。しかしその現象は主人公しか見えず、恋人や仕事の同僚を含めどの人もわからない。「幻覚」に陥っているのではないかと言うような状況が続いた中、恋人をよく知る男性が現れた。 現れたと同時に恋人がいなくなり、あたかも幻覚と呼ばれる「違和感」がさらに広がっていく。その要因と […]

おとぎカンパニー モンスター編

3年前と今年の元日に続いて3冊目となった。「おとぎカンパニー」シリーズ自体、ある種「もしも」といったシリーズのように見えて、なおかつコミカルに作られており、面白く読むことができる。ちなみに本書はその第3弾の「モンスター編」である。 おとぎ話におけるモンスターはいくつもいるのだが、本書はペガサス、狼、メデューサ、ヴァンパイアなどが題材となっている。会社を経営するモンスターもいれば、会社の社員となって […]

いずれすべては海の中に

クジラ・海・音楽と見ると、どことなく幻想的な雰囲気を持っている。本書もその例外に漏れないのだが、短編集でありつつも、SFやミステリーの要素もふんだんに詰まっており、なおかつファンタジーの要素もあるなど、「小説」の概念でできることのほとんどを短編集の中で行っているような感覚だった。 幻想とその物語にある「現実」がうまく調和されており、物語の中にある「喪失」を感じさせるようにつくられている。そう言う意 […]

白き女神の肖像

どこか、別の物語などで聞いたことがある。画家のモデルが、絵の題材にされた後に、死ぬ、あるいは事件に巻き込まれるといったものがあった。誰のどの作品かは覚えてはいないのだが。 それはさておき、本書はとある画家が妻をモデルに肖像画を描いたのだが、そのもで売るの妻が謎の事象が起こった。モデルとなって次々と肖像画を描かれていくうちにだんだんと生気が奪い取られ、そして死んでいった。彼女の死後、別の人をモデルに […]

前夜

山奥や僻地と行った所の場合は古い慣習が残っている所が多くある。その「慣習」自体が、外から見れば、ある種非現実的、あるいはファンタジーといった要素が絡んでおり、本書は、慣習をもとにした「ファンタジー」がある。 ちなみに本書は「ミステリー」でありながら「ファンタジー」の要素が色濃くある。山奥の集落にある別荘が舞台となっているが、そこにはある「吸血鬼」の伝説があるという。 殺人事件が起こるのだが、吸血鬼 […]

本を守ろうとする猫の話

本書は日常のようでいて、実はファンタジーである。というのは古書店を閉店し、親族に引き取られそうになった時に、人間の言葉をしゃべる猫が現れた。そこから物語が始まる。古書店の本がたくさんあるが、その本に対して「ただの本」で終わらせるのか、それとも「本」に対してどう向き合い、救っていくか、そのことを描いた物語である。 私自身は仕事柄、本と向き合うことが多々ある。毎日のように書評を行っているためであるのだ […]

ていん島の記

雲の上に浮かぶ島にて描く冒険譚である。いわゆる「ファンタジー小説」と呼ばれるものであり、それぞれの部族の人が飢餓から救うために旅をすると言うものである。ファンタジーとはいえど魔王と戦うと言うよりも、神の力を解放するための旅であり、その旅の中で出会う「試練」に出くわし、乗り越えていくというものである。 その試練に対して、果たして今ある平和は果たして正しいのか、そして3つの部族の均衡が果たして正しいの […]

数の女王

ファンタジー小説であり、数学とアルゴリズムなどを学ぶことができる一冊である。もっともファンタジーと数学をコラボレーションさせること自体に面白さがあり、なおかつ面白いくらい理解ができるのだから、物語の深さと面白さが難しいことでもすんなりと理解する原動力となることを証明してくれる。 本書は入門書の位置づけのイメージも持たれるのだが、実際に取り上げられている題材は「素数」「フィボナッチ数列」「リュカ数列 […]