おとぎカンパニー モンスター編

3年前今年の元日に続いて3冊目となった。「おとぎカンパニー」シリーズ自体、ある種「もしも」といったシリーズのように見えて、なおかつコミカルに作られており、面白く読むことができる。ちなみに本書はその第3弾の「モンスター編」である。

おとぎ話におけるモンスターはいくつもいるのだが、本書はペガサス、狼、メデューサ、ヴァンパイアなどが題材となっている。会社を経営するモンスターもいれば、会社の社員となって働くモンスター、さらには就職活動をするモンスターと様々である。

本書で特に印象に残るモンスターは「ペガサス」である。ペガサスというと、羽の生えた馬であるため、どうしてもタクシーや郵送会社のイメージを持ってしまうのだが、羽の生えた「馬」であるが故の仕事であることに意外性を持ってしまった。他にも意外な仕事に就いているモンスターもいるため、短編集でありながら読んで飽きない。