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犯人

つかまり屋

本書のタイトルを見るに、どうも囮というイメージが持たれる。しかし本書は犯人と警察との逮捕を巡る「闘い」を描いている。 その犯人は犯罪を犯す前、容疑者として「誤認逮捕」を受けたことがあり、なおかつ幼少の頃から警察を嫌い、憎んでいたのだという。誤認逮捕をきっかけに「つかまり屋」として暗躍し、さらには殺人事件の「犯人役」として駆け引きを行うと言うものである。 殺人事件は本書の物語の中で起こったのだが、真 […]

三叉路ゲーム

「三叉路(さんさろ)」とは、 道路のみつまたになっているところ。「大辞林 第四版」より とある。よく道路では「Y字路」がそれにあたる。この三叉路自体は道路でも出てくるのだが、物語においても「分岐点」という扱いで使われることも多い。 本書で言う「三叉路ゲーム」もまた、誘拐事件を発端として犯人からの指示にて、選択を迫られることの連続となる。それがあたかも分岐であるかのように。 犯人は事件を追う警察に対 […]

だから殺せなかった

今となってはネットニュースなどが広がりを見せており、その一方では新聞の売り上げは右肩下がりと言われている。特に10代にいたっては新聞購読での情報収集する時間がほぼない(あっても0.2~0.3分)といった衝撃的な結果が出たことが報じられた。かくいう私もそれ程新聞は読まないのだが、読んでいくと、社説はともかく根拠、主張といった具体的な要素も知ることができるため、良くも悪くも重要なソースである。 それは […]

サリン事件死刑囚 中川智正との対話

本書の著者は毒性学や化学兵器などの専門家である一方で、オウム真理教に関する一連の事件においてサリンの分析方法や、本書で取り上げる中川智正元死刑囚の面会も行っていた。2018年7月6日に死刑が執行された。その執行されたわずか1ヶ月足らずに本書が出版された。松本サリン事件や地下鉄サリン事件などの一連のサリン事件、そいて化学兵器・生物兵器製造の実態と、亡くなるまでの間の日々について面会や、事件の捜査を通 […]

ポンコツ探偵の名推理

ある捜査の関係で刑事をクビになり、なおかつ貧乏で妻子も、この先のあてもないといった「ないない尽し」の探偵が、刑事時代に逮捕した元スリとともに事件を解決していくと言うものである。 そのことを考えていくと確かにポンコツであるのだが、「迷探偵」や「凸凹探偵」と言いかえた方が良いのでは無いかと邪推してしまうのは私だけだろうか。 とはいえ凸凹な中で依頼を受けながら難事件・珍事件に遭遇するのだが、探偵としての […]

世界連鎖恐慌の犯人

2008年9月にアメリカ投資会社として有名な「リーマン・ブラザーズ」が破綻し、それとともに世界連鎖恐慌が始まったと言われている。しかしそれ以前にもサブプライムローンの焦げ付き問題によりアメリカの経済が低下し始めたことからそれより前にあったのではないかという意見もある。 本書は世界連鎖恐慌に陥った原因と犯人について迫っている。 第一章「この金融危機は誰にも止められない」 リーマン・ショック以後、倒産 […]

検証・長崎市長射殺事件―断て!暴力

昨年の話になるが、2007年4月27日に長崎市長選に立候補していた伊藤一長市長(当時)が暴力団幹部に銃で撃たれ殺される事件があった。ちなみに長崎市長が狙撃された事件は過去にもあり1990年1月には本島等市長(当時)が右翼団体幹部に狙撃され、重傷を負った事件があった。長崎というと広島とともに原爆の被害にあった都市の1つである。 ではなぜこのような都市が、射殺事件に遭わなければならなかったのだろうか。 […]