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非日常

いずれすべては海の中に

クジラ・海・音楽と見ると、どことなく幻想的な雰囲気を持っている。本書もその例外に漏れないのだが、短編集でありつつも、SFやミステリーの要素もふんだんに詰まっており、なおかつファンタジーの要素もあるなど、「小説」の概念でできることのほとんどを短編集の中で行っているような感覚だった。 幻想とその物語にある「現実」がうまく調和されており、物語の中にある「喪失」を感じさせるようにつくられている。そう言う意 […]

壺の中にはなにもない

「日常」と呼ばれる毎日の中には「非日常」と呼ばれるようなことも往々にして起こる。本書の主人公である若者の男性もまた、のんびりと過ごす日常の中に、非日常が生まれ、世の中の変化に巻き込まれる。 その中には「初恋」と呼ばれるようなことに出会うこともあれば、マイペースであるが故に、ある人物は引き込まれた。陶芸家である祖父である。その祖父は陶芸家であるが故に壺を作るのだが、そのできたばかりの壺の中には何も入 […]

大人を磨くホテル術

本書のタイトルを見てふと思うのだが、ホテルでどのように「人を磨く」のかと思ってしまう。ホテルで勉強をするのか、もしくはホテルで習慣を変えるのか、とも邪推してしまう。しかしながらホテルはよくある日常とかけ離れた、「非日常」の空間の中で人間力を磨くのだという。ホテルのサービスを受ける、あるいはホテルの施設を活用していくことによって、自らのビジネスはもちろんのこと、大人としての処世を磨く場であるのだとい […]

少女奇譚 あたしたちは無敵

人は誰しも不思議なことに出くわすことはある。それは頻度・度合い関係なく、である。本書はその中でも少女たちが多かれ少なかれ「不思議」なことに出会ったことを綴った短編集である。 日常から非日常へと移り変わる刹那、少女たち自身の意識も変わっていく。秘密を持ちながらも、「無敵」と思えてしまうのだが、少女たちには荷が重いような運命も起こり当て、それを乗り越えていく描写は何とも言えなかった。 現実からかけ離れ […]

ライブシーンよ、どこへいく

現在J-POPの世界ではAKB48やEXILEなどが旋風を巻き起こしているが、シングルやアルバムのCDは全体的に落ち込んでいる。しかしそれとは対照的にライブ公演が反比例するように右肩上がりを見せている。ライブ独特の臨場感と好きなアーティストを生で見ることのできる興奮が魅力的なのかもしれない。 本書はライブそのものの現状と可能性、そして未来について考察を行っている。 第1章「予定調和のパフォーマンス […]