ロシアの論理―復活した大国は何を目指すか

ロシアは今となっては先進国の一つであり、大国の一つとしても挙げられるようになった。その挙げられるようになった要因として2000年からウラジミール・プーチンが大統領になってからのことである。そこでロシアはどのような変化を遂げていったのか、内政や外交、経済などの角度から考察を行っている。

第一章「内政―与えられた職務に専念せよ」
大統領としての権威として行っていくために内政をどのようにしていったのか、プーチンやネドベージェフ体制でどのような変化を遂げていったのかを取り上げている。

第二章「外交―多極主義と実利主義」
プーチン体制以降、隣国やアメリカ・ヨーロッパ・アジアなど世界諸国に向けた外交をどのように変化し、関係を築き、なおかつ対立を作っていったのか、そのことを取り上げている。

第三章「経済・エネルギー―天然資源による国力増強」
プーチン体制になって最も強くなったものとして「経済」が挙げられる。もっともプーチン体制となってからは原油・天然ガスといった資源物が大量に見つかり、利用できるようになってから経済的な発展がされ、なおかつ先進国の一歩手前となる「BRICs」の一員となっていった。それから主要国に成長し、経済の一翼を果たすようになったのは言うまでもない。

第四章「国民生活―「ロシア的」と「西欧的」の両輪」
プーチン体制以降の国民生活はどのように変わっていったのか、国民生活そのものから「ロシア正教」と呼ばれる宗教の概念についても併せて取り上げられている。

ロシアは今や「大国」の一つとして取り上げられることが多い。その大国と呼ばれる所以はウラジミール・プーチンも一翼を担っているのだが、そのほかにも要因があることを知ることができた一冊と言っても過言ではない。