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政治

今を生きる思想 ハンナ・アレント 全体主義という悪夢

ハンナ・アレントはドイツ帝国にて生まれたユダヤ人であり、ナチズムが台頭してからアメリカに亡命し、自身の哲学を発展させた。有名な著作に「全体主義の起源」がある。1951年に発表された。 本書はその「全体主義の起源」をもとにハンナ・アレントにおける「全体主義」の悪夢を解き明かしている。 第1章「反ユダヤ主義の起源」 そもそも「全体主義の起源」が生まれたきっかけとしてナチズムの台頭にあった。自身がユダヤ […]

孤独は社会問題 孤独対策先進国イギリスの取り組み

本書はイギリスが舞台であるのだが、日本でも「孤独死」が社会問題となり、内閣にも特命担当大臣として「孤独・孤立対策担当」が設けられるようになった。解決までの道は長く険しいものの、政治や経済、地域など様々な観点から解決への道筋を立てられるかにかかっている。 さて本書はイギリスにおける「孤独対策」であるのだが、政治に限らず王室も巻き込んでの対策を行っているという。 第一章「孤独担当大臣の創設」 「孤独」 […]

歴史秘話 外務省研修所 知られざる歩みと実態

「年度」として捉えるのであれば、2022年度も折り返し地点にあたる。特に新人になってくると、新人研修を終えて、先輩とのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)の真っ最中であることが多い。そのためか仕事を覚えることが多く、右往左往している人も多いことだろう。 その「研修」自体は企業の専売特許と言うわけでは無く、中央省庁でも、省庁の職員、いわゆる官僚たちもまた研修を行い、仕事をドンドンと覚えていく。そ […]

日本沈没を食い止めろ!~硬直化した政治を変えるための改革

元々「日本沈没」は1973年に小松左京が発表したSF小説であり、幾度も映画化・ドラマ化・アニメ化されるなど、来年50周年迎えるなかで様々なメディアミックスも行われている。もっとも小説自体も上下巻あわせて400万部近くの売上を果たし、日本におけるSF小説が浸透したきっかけであると同時に小松左京の代表的作品にまでなった。 その日本沈没は実際に起こるのかと言うと科学的に検証を行った人もいる。また著者への […]

日本の分断 私たちの民主主義の未来について

もっとも日本に限らず民主主義国家は様々な意見があるなどの「対立軸」は存在する。イギリスの場合は労働党と保守党、アメリカの場合は共和党と民主党といった二大政党制の様相を持っており、日本でも与野党といったところで分断し、対立軸を生み出している。 その分断は果たして良いのだろうか、またその「分断」は日本と諸外国とでどのような違いがあるのか、本書ではそのことについて取り上げている。 第1章「日本人の価値観 […]

韓国愛憎-激変する隣国と私の30年

日韓関係について、昨今では鳴りを潜めているが、かつては盛んに議論されるほどだった。もちろん後述の歴史認識問題などが発端となることがほとんどであったが。そもそも「歴史」と考えると、「日韓」というよりも、むしろ日本と「朝鮮半島」と言う方が適当かも知れない。 さて本書である。本書は1990年代以降あった「日韓関係」の歴史を著者自身の観点から紐解いている。 第1章「希少価値の韓国研究者―1990年代初頭」 […]

アメリカの制裁外交

今でこそ、バイデン政権に変わっており、その中での外交は行われているが、実際にどのような外交になるかはまだ未知数と言うほかない状況にある。 アメリカでは歴代大統領によって、外交が変わってきており、本書で紹介するような他国に対しての「経済制裁」に積極的な大統領もいれば、逆に消極的な大統領もいる。特に適している国に対しては制裁を行うことが多いのだが、いったいどのような制裁を行ってきたのか、本書にて取り上 […]

平成・令和 学生たちの社会運動 SEALDs、民青、過激派、独自グループ

「学生運動」は過去の産物のように見えるのだが、実は現在も存在しており、有名どころで言えば、特定秘密保護法の2015年の平和安全法制に伴う、2015年安保運動に関して新しく出てきた団体「SEALDs(シールズ、自由と民主主義のための学生緊急行動)」が有名である。SEALDs自体、本体は2016年に解散したが、地方の派生団体である「SEALDs RYUKYU」は現在も活動を続けている。 平成、そして令 […]

原発事故 自治体からの証言

今から10年前に起こった東日本大震災、そしてそこで起こった福島第一原子力発電所事故がある。中には「事件」として取り上げられるメディアも少なくない。実際に現在進行形で起こっており、地域によっては「帰宅困難地域」に指定され、帰宅することもままならない状態でいる所もある。 原発事故が起こったこと、そして各自治体がどのような対応を行ったのか、各自治体の職員らの証言をもとに綴られたのが本書である。 第一章「 […]

地方議員は必要か 3万2千人の大アンケート

「議員」と言ってもひとえに色々とある。よくメディアで目にする人物としては国を支える国会議員がいる。しかしながら国会議員のみならず、都道府県・市町村の議会議員もいる。よくこれらの議員たちは「地方議員」も数多くいる。そもそも地方議員の役割はどのようなものか、そしてその中には今話題となっているスーパークレイジー君もビックリのトンデモ議員もおり、なおかつ議会そのものの現実とは何かについて、3万2千人のアン […]