いつでもどこでも「脳の集中モード」を高める シンプル・マッピング最強ノート術

シンプル・マッピング事務局、さいとう様より献本御礼。
ノート術と言うと、代表格としてはトニー・プサンが考案した「マインドマップ」があり、それに関する講座や文献、ソフトに至るまで幅広く存在する。経済評論家の勝間和代氏をはじめ多くの方々が衝撃を受け、爆発的な広がりを見せた経緯がある。

そこから派生して様々なノート術が誕生していった。ビジネス書ブームとともにノートや会話に関して様々な方法が世に出てきたというわけである。

これはより合理的に、効率的に生産性を上げながら仕事を進めていくというものばかりではなく、仕事や勉強をより楽しくしながら効率的に上げるという考えから様々なノウハウが世に送り出されたと言ってもいいだろう。

本書は観たところ「マインドマップ」に似ているのだが、マインドマップはコツをつかまなければ慣れないデメリットがある。本書はそのデメリット補うことによって誰でもやりやすく、かつ効率的に集中力を高めさせるという、「シンプル・マッピング」というのを編み出したノート術である。

序章「成果を上げたいなら、「完璧主義」を捨てよう!」
成果を上げたいが、成果を上げるためには「完璧」にやらなければならないという、いわゆる「完璧主義」ということが罷り通っているように思える。

第1章「成果を上げ続けるシンプルなノート術「7つの秘密」」
シンプル・マッピングの要素として7つ挙げられている(p.25より)、

1.「簡単」
2.「気軽」
3.「携帯性」
4.「見開きサイズ」
5.「フォーカス」
6.「スピード」
7.「マッピング」

マインドマップよりもより単純でより簡単に書きたいという考えから、この「シンプル・マッピング」と言うのを考案したのだという。簡単に続けられ、自らの考えをまとめ、新たな発想に落とし込む、A6判ノートでも可能でいつでもどこでも書くことができる。
シンプル・マッピングの要素で最も際立っているのは1.と3.だと私は考える。A6判ノートと鉛筆一つで書くことができるのだから。

第2章「シンプル・マッピングを書いてみよう」
「シンプル・マッピング」の特徴の一つとして「スピード」と言うのがある。「マインドマップ」はどちらかと言うと「見栄え」も入ってくるが、「シンプル・マッピング」は見栄えはほとんど気にしない。しかも見せるものではないということを前提にあるという。

第3章「シンプル・マッピングで情報を整理する」
シンプル・マッピングではインプットをしながら、どのような情報を受け取り、選択していくのかというのをする助けにする。ビジネスにおける選択も数ある情報の中から最適なものを選ぶというわけであるから、インプットをどのようにしてマッピングしながら裁いていくのかというのがカギになるという。

第4章「「考える、考える、考える」ためのシンプル・マッピング」
思考を図式化し、新たな考え、つまり発想と言うのを捻出させる道具として「シンプル・マッピング」と言うのがあるという。嗜好を図式化することによって、何を考えているのかというのが明確になり、考えていることが線で結ばれ、新たなアイデアが出てくる。そこからまた考えるようになるという循環によって脳のエンジンがフル稼働し、集中モードが持続するというわけである。

第5章「シンプル・マッピング流「時間管理術」」
本書の最初のところでシンプル・マッピングを考案した経緯の中にマインドマップにはスケジュール管理に向いていないと著者は考えたというくだりがある。
「シンプル・マッピング」はそれを補う役割も担っているという。シンプル・マッピングでは長・中・短期の目標のみならず、様々な観点から解決策を枝葉のようなマップの形で表すことができる。その中でどのような対策を講じていけばいいのか、どのように行動をしていけばいいのかというのが明らかになる。
そのことで行動に対する説得力も力を増し、より明確な方法や対策に講じることが可能になる。

第6章「シンプル・マッピングをデジタル化して知的生産システムを完成させる」
シンプル・マッピングはノートでのマッピングにとどまらない。パソコンなどのデジタル媒体で保存することや、iPhone・オーディオブックと連動して使用するということも推奨している。

シンプル・マッピングは「簡単さ」「便利さ」「スピード」というのが非常に重要視されているメソッドである。A6判ノート1枚と鉛筆一つ、それだけで至高の世界が広がるというのだから侮れない。