子どもの算数、なんでそうなる?

皆さんは「算数」が好きかどうか聞かれたときにはどう答えるのだろうか。私は小さい頃から好きでもあり得意科目だった。しかしながらなぜ大学で文系になったのかはツッコミどころであり、答えにくい所である。

私事はさておき、算数の授業の時はどうしてなのかわからずに、公式を覚えたり、本書で取り上げる「九九」を覚えたり、と言ったこともあったのだが、大人の立場になってくると、「なんでそうなるの?」とつい思ってしまうような問題もいくつか存在する。本書はそのような問題と謎について取り上げている。

第1話「イジワル問題」

イジワル問題は算数に限らず、引っかけ問題の中でよく取り上げられるものである。しかし算数における「イジワル問題」には算数ならではの問いもある。

第2話「九九表」

小学生の中には「九九」と呼ばれるものがあり、全部覚えるといったこともあった。算数得意な私は難なく覚えられたのだが、人によってはそれがあたかも苦行になることもあった。しかしなぜ「九九」となっているのか、その仕組みを取り上げている。

第3話「マルとペケ」

正解・不正解と呼ばれるものだが、これは算数に限らず、テストに共通して言えることである。本章では、例外に漏れず算数におけるテストとしての正解・不正解、さらにはその中間にある「△(中間点)」のあり方を取り上げている。

第4話「電卓を通して見る数」

電卓というと今となってはスマホやパソコンにも備わっており、それで代用する方々も多く、かくいう私も使っている。とはいえど、電卓自体は持っており、学生の時には簿記の授業があり、利用していた。

電卓を使っていくと計算がいとも簡単に答えが出てくるように見えて、実は割りきれない数から、「ルート」と呼ばれる平方根(珠算では「開平」ともいう)と呼ばれるものも電卓の中にあり、それを押すと不思議な数列が出てくる(言うまでもないが計算した上でのものである)。

第5話「子どもの世界」

算数における考え方は子どもと、知識量の多い大人とを比べると何かしらの「差異」は生じるものである。その際はいかにして生まれたのか、そのことについて取り上げている。

第6話「事件簿」

算数の中でも「事件」があるという。どのような事件があるのかと言うと、数字の並びや点のつなぎ方、さらには方程式に至るまでの事を列挙している。

第7話「かけ算の順序・かけ算の種類」

複合的な計算は算数の授業が難しくなると必ず出てくる。その中で必ず出てくるのが計算の順序である。その計算の順序の中でもっともネックになってくるのが「かけ算」「わり算」をどの順番で行うべきかを考える部分に当たる。どのように計算するかについてもルールがあるのだが、なかなか難しい。

第8話「理論と術」

数学にしても、算数にしても「公式」や「法則」などの「理論」を知る機会が多くある。しかしなぜその理論が生まれたのかという事を考えることよりもむしろ、この方式を使って解くように覚えることが必要と学ぶ。そのため本章では説明されていなかった「なぜ」が詰まっている。

第9話「ストーリーが紡がれるとき」

算数の授業ではよくあるような出来事を絡めて問題が出されることも少なくない。特に応用問題についてぇあその傾向が多くある。

算数は単純明快でありながらも、奥が深い。得意・苦手の幅は多いとは言えど、実際に興味深く観てみると、「算数」という沼にハマっていくほど面白味のある科目と言えよう。