非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術

クリエイターは課題に対してクリエイティブな視点から課題解決を行うことが多い。「クリエイティブ」と言っても、新しいものを1からつくるというのではなく、課題を見きわめながら、今あるものを新しい「組み合わせ」をつくり、解決していくというものである。

実際にクリエイティブなことを行うポジションはそれ程多くなく、それに該当する部署が行うイメージが強いが、実は非クリエイターと呼ばれる部門でも、クリエイティブな観点を持つことが必要とされる。今ある知識や概念を壊し、新しい方法を編み出し、課題解決へと導く。本書はその術を伝授している。

第1章「課題の本質を見つける~「探る」「聞く」「見る」」

会社に限らず、ビジネスの世界において様々な「課題」がある。課題にたいしてどこが原因なのか、「解決」というゴールはどこにあるのかなどを見出す必要がある。そのために課題に対して「探る」「聞く」「見る」は大切になってくる。

第2章「仮説を立てる~「想像する」「考える」「生み出す」」

あらかじめ探り、見聞きした現状・ゴール・課題に対して、どのようにプロセスをつくっていくか。そこで本章は想像や思考などをもとに、「仮説」を立てつつ、次章の解決への「検証」を行うための基礎作りを行う。

第3章「解決策につなげる~「動かす」「選ぶ」「伝える」」

課題に対してつくった「仮説」を検証していき、解決策へとつなげていく章である。課題解決は個人戦ではなく、チーム戦であることが多いため、チームをつくり、アイデアを生み出しながら、策を生み出していくことが求められる。

第4章「クリエイティブな課題解決力を高める技術」

「クリエイティブ」にと言っても、どのように行っていけばよいのかわからない方も多くいる。そのためどのようにして「クリエイティブ」な課題解決を行っていくかを技術的な観点で紹介している。一例として図に描く、書き出すといったシンプルなことなども一つの方法である。

第5章「クリエイティブな課題解決力を高めるマインド」

課題解決を行っていくためには技術の他にも、「マインド」が必要である。どのようなマインドなのか、そこには「チーム」として、さらには「パーソン」としてのあり方が記されている。

斬新なように見えるのだが、課題解決法は色々ある中で、けっこう「ロジカル」などの観点で行う事が多い。しかし本書は広告など「クリエイティブ」と呼ばれる観点で、いかにして導いていくかが求められる。斬新のように見えるが、けっこう実践しやすくつくられている一冊である。