芸能

書評

最後の万歳師―尾張万歳家元 五代目長福太夫北川幸太郎

日本の伝統芸能には様々なものがある。有名なものでは歌舞伎、能、狂言、文楽、浄瑠璃などがある。では本書のタイトルにある「万歳師」はいったいどのようなものなのか。 「万歳(萬歳)」は元々雅楽の千秋楽とともに「万歳楽」という曲が出ている。これは君...
書評

夫婦の轍~つないだ手と手を離さないで~

漫才界の大看板である宮川大助・花子。 私もお笑いは好きであるが、宮川大助・花子の漫才はプラスの意味で妙な感覚を覚える。夫婦だからでこその「掛け合い」や「間」以上の「何か」。おそらく本書はその「何か」が詰まっているのかもしれない。 宮川大助・...
書評

ろんだいえん―21世紀落語論

もはや落語界ではアンダーグラウンドの論争の様相を見せている「円生後継問題」。円生襲名に名乗りを挙げたのは三人。一人は円生の弟子の六代目三遊亭円窓、一人は五代目円楽の一番弟子の三遊亭鳳楽、そして円生最後の直弟子である三遊亭円丈である。 前の二...
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書評

もっと知りたい上方文化―過去と現在を訪ねる

上方文化として代表的な物を挙げるとしたら、落語と歌舞伎、さらには宝塚や浄瑠璃などがある。他にも「文化」という括りで行くと「茶の湯」も古都・京都から来ており、漫才も大阪流の物は今でも衰えを知らない。 さて最初に挙げた落語や歌舞伎では代表的な人...
書評

勝利は10%から積み上げる

かつて囲碁の最強棋士と呼ばれた人物として、本因坊秀策や高川格、藤沢秀行や坂田栄男、趙治勲や小林光一が挙げられた。そして現在、最強棋士を挙げるとすると張栩がいの一番に挙げられる。囲碁界史上初の五冠王、史上2人目のグランドスラム達成をしている。...
書評

志ん生の昭和

落語界において「昭和の大名人」と呼ばれる人物は2人いる。一人は八代目桂文楽、そしてもう一人は本書で紹介する五代目古今亭志ん生である。両者とも芸の流儀が政局胆であり、文楽は全くといってもいいほど几帳面で、一字一句完璧に仕上げており、志ん生は江...
書評

円楽、親父を叱る―自信を取り戻す父親のゲンコツ教育

昨年10月に亡くなられた五代目三遊亭円楽師匠。円楽師匠の最新作と言えば「円楽 芸談 しゃれ噺」があり、昨年書評いたしました。 今回紹介するのは今から34年も前に教育について円楽師匠自らが主張した一冊です。amazonでもあまり手に入らない作...
書評

人生の醍醐味を落語で味わう

「落語」は江戸時代に能・狂言から派生してできたとされている。言葉と扇子・手拭いでもって人間味や情緒、滑稽さを言葉を使って表現するのだから日本語の可能性を見いだすことができ、なによりも面白い(泣きも笑いも含めて)。落語は言葉ばかりではなく、人...
書評

父の背中―拙者のハンセイ

2009年3月21日に林家いっ平が「二代目林家三平(以下:二代目三平)」を襲名した。本書はそれより少し前に出版された二代目三平自身の自伝であるが、海老名家と言えば先々代の正蔵(七代目林家正蔵)や初代林家三平の功績により裕福な家庭として育った...
書評

平成落語論─12人の笑える男

今月8日に林家いっ平が「二代目林家三平」を襲名した。1980年に初代三平が急逝して、約28年もの間空位となったこの「三平」の名前が復活する。ちなみに初代三平はご存じのとおり「どうもすいません」「体だけは大事にしてくださいよ」という名セリフが...
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