円楽、親父を叱る―自信を取り戻す父親のゲンコツ教育

昨年10月に亡くなられた五代目三遊亭円楽師匠。円楽師匠の最新作と言えば「円楽 芸談 しゃれ噺」があり、昨年書評いたしました。

今回紹介するのは今から34年も前に教育について円楽師匠自らが主張した一冊です。amazonでもあまり手に入らない作品ですが、よく行く図書館でたまたま見かけたので手に取りました。

円楽師匠の思想は、どちらかというと保守であり、「笑点」の番組内でも憲法改正やサマータイム制の導入を訴えたこともありました。

本書の副題にもあるとおり、円楽師匠はゲンコツ教育を提唱しています。円楽師匠本人はお寺の生まれで、そこから仏教や、教育についても身を持って培われていったそうです。

円楽師匠の教育は、「古くさい」「時代遅れ」という印象を持つ人は少なくありません。しかし現在における日本の教育会の中で「温故知新」の考えを忘れていないだろうか、そしてゲンコツ教育そのものばかりではなく、その中も吟味しただろうかを見直す必要があります。そこに突破口があるのかもしれません。