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ちくま新書

自治体と大学――少子化時代の生き残り策

私自身大卒であるが、もっとも大卒してからもう14年の月日が流れる。その間に新設された大学もあれば、募集停止となり、閉校した大学もある。さらに言うと大学というと「大学受験」が良く言われるが、昨今では「大学全入時代」と呼ばれ、よほど志望している学校を受験するためでない限り浪人になるケースも少なくなってきている。 もちろん大学側も定員割れを起こすケースも少なくなく、国公立大学もその例外ではない。本書は少 […]

台湾流通革命 ――流通の父・徐重仁に学ぶビジネスのヒント

台湾は日本の隣国の一つでありながら、最も親密な国として挙げられる。海外旅行となるとその国々の言葉を覚える、あるいはガイドブックを手に入れることが必須になることが多いが、台湾の場合も同様であると同時に日本語も思っている以上に通じる。通じる人の多くは日本統治時代を知る高齢者、もしくは日本の文化を積極的に学ぶ若者たちが多いという。しかも経済的にも発展しており、日本と錯覚するかのような充実ぶりと言われてい […]

愛国の起源―パトリオティズムはなぜ保守思想となったのか

「愛国」と言う言葉が出てくると、「右翼」や「右派」「保守」といった言葉と直結する論者も少なくない。もっとも「愛国」は、「自分の国を愛する心」そのものであり、どのような思想であれ「国を愛する」ことを意味している。しかしどういうわけか、その愛国心が、政治主義の「パトリオティズム」となり、保守思想の一つとなっていった。 そもそも「愛国」はどのような歴史を辿り、保守思想へと行き着いたのか、その歴史を本書に […]

ルポ 女性用風俗

「性産業」と呼ばれる業界があるのだが、ビデオはもちろんのことソープやヘルスといった「性風俗」と呼ばれる世界がある。イメージが強いものとして男性を対象にしていた。 しかしながら「性風俗(フーゾク)」をはじめとした「性産業」もまた「女性向け」と呼ばれるものがあり、本書では「女性」を対象にした「女性用風俗」なるものと、その利用者の現状などを取り上げている。 第一章「処女と女性用風俗」 女性用風俗は少ない […]

魚にも自分がわかる ――動物認知研究の最先端

「認知」は人間特有のものではない。多くの動物には「脳」があり、その脳の働きなどにより、「認知」機能が備わっている。しかし動物によって、どのように認知されるかは異なる。 そこで本書である。本書は魚における認知機能がどのようなものなのか、現在の研究でわかっている所まで取り上げている。 第1章「魚の脳は原始的ではなかった」 元々動物にも種類があるのだが、魚類・両生類・爬虫類といったように進化をしてきた。 […]

戦略思想史入門 ――孫子からリデルハートまで

「戦略」と言うと、巷の本屋にて並んでいる者として経営や事業にまつわる戦略の本が多くある。そもそも「戦略」は実際に武器を持って戦争に関しての作戦や理論について取り上げられている。もっともビジネスも、他者や業界との「競争」という名の闘いであることが多く、それに関連付けて、本書にて紹介する孫子の兵法やマキャベリの理論を引用されることが多くある。 では「戦略」そのものはどのように変わっていったのか、本書で […]

ファンベース

よく商売を行っている方々の中には「売上が伸びない」「売上が安定しない」といった声をよく聞く。特にコロナ禍によってうまく要ったものがうまく行かなかったり、逆にコロナ禍がチャンスとなり、急速に売上を伸ばすことができた事例も出てきている。 会社はもちろんビジネスは売上、さらにはその中の「利益」を求めていくことが根幹としてある。その利益を安定的に得ていくためもあるが、そもそも会社や商品つぉちえのブランドを […]

地方メディアの逆襲

メディアというと全国的に展開しているメディアはもちろんのこと、地域で発信している地方メディアがある。前者がよくメディアとして扱われるのだが、地方メディアも地方独自の視点から発信していることも多くある。 では地方メディアはどのような「視点」でもって調査・発信を行っているのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第1章「秋田魁新報 イージス・アショア計画に迫る」 言うまでも無く秋田を中心に […]

新作らくごの舞台裏

昨年の11月末に噺家の三遊亭圓丈が逝去した。76歳だった。 圓丈の師匠である六代目三遊亭圓生が存命だった頃は古典落語が中心だったのだが、圓生が逝去してからは「実験落語」と称して、様々な新作落語を演じ、新作落語の旗手として名を馳せた。その活躍は現在の落語芸術協会会長である春風亭昇太や、圓丈の弟子である三遊亭白鳥ら新作落語を積極的に演じる方々に多大なる影響を与え、なおかつ今日の新作落語の土台を創った存 […]

キリスト教とシャーマニズム ――なぜ韓国にはクリスチャンが多いのか

韓国にも色々な宗教があるのだが、中でもキリスト教が多く。カトリック・プロテスタントの違いはあれど全人口の約3割を占めている。韓国、もとい朝鮮半島においてキリスト教の宣教師が初めて朝鮮半島の地を踏んだのはちょうど文禄・慶長の役の時で、キリシタン大名の小西行長とともに、イエズス会の司祭が渡ったことがはじまりである。その時に連行した朝鮮人女性が小西行長の猶子となり、キリスト教の洗礼を受けて「ジュリアおた […]