小説

書評

あしたの官僚

ここのところ国の根幹を動かす役割を担う「官僚」は本当の意味で、色々な目で見られる。一部官僚の不祥事による白い目、非正規の惨状を憂う哀れな目、国難に対してなかなかことが進まない怒りの目などがある。 本書はその官僚の世界に飛び込み、日夜国の問題...
書評

きみの傷跡

人には誰しも「傷」を持っている。それは外傷といった目に見える傷もあれば、誰にも見えずに苦しむ、いわゆる「心の傷」も存在する。 特に本書は男性は女性に受けた、一方の女性は男性に受けた「傷」があった。傷の舐め合いと言った言葉があり、本書も見よう...
時代

浄土双六

ここ最近では遊んでいないのだが、「双六(すごろく)」はけっこう面白いゲームである。運や駆け引きなどがあり、どうなっていくのかと言うのがとても面白い。テレビやスマホゲームの世界でも桃太郎電鉄をはじめ、多くの双六ゲームが世に出ており、親しまれて...
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書評

ザ・ウォール

タイトルだけで判断すると、アメリカのウォール街のことを連想するため経済小説かと思ってしまうのだが、そうではない。また壁の向こうのことを描いているのかとも思ったのだが、こちらもそうではない。 実際に本書の表紙には球場のようなものが描かれている...
時代

愚か者の城

有名な話であるが、織田信長はよく「うつけ者」「大うつけ」と呼ばれた。その「うつけ(虚け)」とは、 1.中がうつろになっていること。から。空虚。 2.気がぬけてぼんやりしていること。また、そのような人。まぬけ。おろか。「広辞苑第七版」より と...
ミステリー

光二郎分解日記 西郷さんの犬

本書に出てくる「光二郎」はおじいちゃんである。元々理科教師で、理科の実験として分解をすることが趣味という人であるが、定年退職をして隠居後はどのようなものを分解したのか、掘り下げてみたいのだが、掘り下げていけば行くほどマッドサイエンティストの...
ミステリー

下北沢インディーズ

東京の下北沢は私自身一度も行ったことがない。下北沢というと閑静な住宅街もあれば、ファッションも下北沢ならではのものが揃っているといったイメージがどうしてもつきまとう。現地ではどのような状態なのかはわからないのだが。 それはさておき、本書は下...
書評

「ほのお」や「ほむら」といった言葉がある。漢字に直すと「炎」にもなり、「焰」にもなるが、その違いとは何か。それは、 「火」より激しいとされる「焔」は、「炎」より激しく燃えているものを指しています。Tap-biz「焔の意味・使い方3・類語4・...
SF

イヴの末裔たちの明日 松崎有理短編集

人には誰しも「究極の選択」といった場面に直面することがある。その数・質は人それぞれかも知れないが。 それはさておき、本書は悲喜こもごもの「究極の選択」が求められる物語を5編取り上げている。そもそも「究極の選択」は人生の大きな転機になるのだが...
書評

焼餃子

本書の第二部としてある餃子戦争は少し形を変えて今も続いている。それは宇都宮・浜松の戦争である。しかしその戦争はさらに宮崎も加わろうとしている。今は浜松が有利であるが、宇都宮も天下を奪い返さんと攻めており、一方で宮崎も虎視眈々と奪取せんと躍起...
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