下北沢インディーズ

東京の下北沢は私自身一度も行ったことがない。下北沢というと閑静な住宅街もあれば、ファッションも下北沢ならではのものが揃っているといったイメージがどうしてもつきまとう。現地ではどのような状態なのかはわからないのだが。

それはさておき、本書は下北沢発のインディーズバンドが音楽に情熱を注いでいるのだが、とある事件に出会う。しかしその事件の真相を紐解いて行くにつれ、音楽への情熱がさらに高まりだし、ある意味「ライブ」の感覚に陥るそのような一冊である。

実際に読んでいくと、登場するキャラクター全員が音楽が、バンドが、そしてライブが好きでしょうがないといった印象だった。しかし実際インディーズにしても、メジャーにしても、現実は厳しい。その厳しい側面も見出すことができ、その側面という名の「壁」にぶつかりながらも立ち向かう姿がここにあった。