書評愚か者の城 有名な話であるが、織田信長はよく「うつけ者」「大うつけ」と呼ばれた。その「うつけ(虚け)」とは、 1.中がうつろになっていること。から。空虚。 2.気がぬけてぼんやりしていること。また、そのような人。まぬけ。おろか。「広辞苑第七版」より... 2021.03.27書評時代
書評神奈川宿 雷屋 時代は幕末、場所は現在言う所の神奈川県横浜市神奈川区にある「神奈川宿」が舞台である。ちなみに神奈川宿は東海道五十三次における3番目の宿場であり、幕末の開国以降は外国人居留地がつくられたことにより、国際色のある宿場であった。 その神奈川... 2021.01.25書評時代
書評お龍のいない夜 よく時代劇でも登場する、幕末の中でも印象に残る人物として挙げられるとするならば、「坂本龍馬」である。その妻の「お龍(楢崎龍・ならさきりょう)」も龍馬を主軸とした作品にはほぼ必ずといってもいいほど出てくるのだが、そのお龍を主軸とした作品は本書... 2020.12.25書評時代
書評老侍 兵士というと、若い人をイメージするのかもしれないのだが、老人が兵士や戦士として戦場に赴くと言うシーンもある。実際に老兵の中にも大きな活躍をする人物もいるほどである。 本書は短編集であるが、いずれも老兵たちの活躍を描いている。その老兵は6人... 2020.08.28書評時代
書評平成論―「生きづらさ」の30年を考える 1989年1月8日から2019年4月30日までの約30年の間、「平成」と呼ばれる時代である。30年の間では特に経済や災害において「激動」の時代と呼ばれた。バブル崩壊から低成長時代に入り、回復しようとした矢先にリーマン・ショック、そしてアベノ... 2020.08.20書評国内
書評水墨画入門 絵画にも種類はいくつもあるのだが、特に「水墨画」は日本では古くから存在しており、最も古いものだと奈良時代にまで遡る。しかし今ある水墨画自体は鎌倉時代に、中国大陸から伝わったものと言われている。特に室町時代、雪舟をはじめとした多くの僧が水墨画... 2020.04.30書評美術
書評項羽と劉邦、あと田中 「項羽と劉邦」とは、中国大陸において紀元前200年代に起こった「楚漢戦争(そかんせんそう)」を表しており、秦王朝を滅ぼした項羽(項籍)が、自ら「西楚の覇王」と名乗り「楚」を都にした国をつくった。一方の劉邦は漢王となったが、その2つを中心とし... 2020.03.02書評時代
書評鬼憑き十兵衛 父の仇を討つために自ら鬼が取り憑いたように復讐の旅と闘いを行っていった。その道中で出会った僧、実は本物の「鬼」だった。 本書はファンタジー伝奇小説なのだが、実際に観てみると時代小説の雰囲気がして成らない。しかも本書の舞台の雰囲気からして戦... 2020.02.10書評時代
書評歌え、汝龍たりし日々を 始皇帝紀 時は「三国志」と呼ばれるような戦国時代だった。その戦国時代から中国大陸全土を統一し、初代の皇帝となったのが「秦の始皇帝」と呼ばれる人物である。 その始皇帝は人質の子として生まれ、死と隣り合わせの人生を送ったが、そこから王位を引き継いだが、... 2019.12.28書評時代
書評月虹の夜市 「あやかし(妖)」の話というと怖さがあるのだが、ここ最近読むあやかしの話はなぜか心温まる作品が多くある。もっとも手に取っているの私なので、それを好いている傾向なのかもしれない。同じ著者で数年前に「恋する狐」を取り上げたのもそのせいかもしれな... 2019.12.12書評時代