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バンド

空洞電車

夢に向かって、戦場に向かって乗る電車。しかし、ある出来事によって、悲喜こもごもと入り交じった感情がいつしか空っぽになってしまった。本書はとあるバンドがメジャーデビューを果たそうとした矢先、リーダー的存在だったギター兼ボーカルが突然の死を遂げた。 その死に他のメンバーが、マネージャーがどのように受け入れようとしたのか、各メンバーごとの思いが交錯して物語として成り立っている。 しかし他人から色々な観点 […]

下北沢インディーズ

東京の下北沢は私自身一度も行ったことがない。下北沢というと閑静な住宅街もあれば、ファッションも下北沢ならではのものが揃っているといったイメージがどうしてもつきまとう。現地ではどのような状態なのかはわからないのだが。 それはさておき、本書は下北沢発のインディーズバンドが音楽に情熱を注いでいるのだが、とある事件に出会う。しかしその事件の真相を紐解いて行くにつれ、音楽への情熱がさらに高まりだし、ある意味 […]

フレディ・マーキュリーの恋 性と心のパラドックス

今から45年前、あるシングルが発売された。今もなお愛されている「ボヘミアン・ラプソディ」である。ちょうど2年前には同名の映画が公開され、日本でも大ヒットした。そもそもその同名の映画は本書で紹介するクイーンのボーカリストであるフレディ・マーキュリーの生涯を「伝記」といった形でを描いている。 そのフレディはバイセクシャルというエピソードがあるのだが、本書はそのバイセクシャルをはじめとしたLGBTのこと […]

ミート・ザ・ジャンパーズ!

「青春」と言う言葉は若い人の特権ではなく、中年だけでなく、高齢者もまた青春にひた走る方々もいる。とはいえど青春に走るなかでも体力が必要とされることがあり、その体力について行けないようなことも往々にしてあるのかもしれない。 そこで本書である。本書は音楽の道を捨てきれず、武道館を目指す大人たちを取り上げているのだが、なんと「平均年齢70歳」に届くかどうかのバンドである。しかも夢はメジャーデビューと日本 […]

ロック・オブ・モーゼス

私立高校に通う女子高生がロックの道に目覚め、天才ギタリストとして活躍を遂げる物語である。そのギタリストはある目立たない女子高生を見つけ、ギターを勧めた。その女子高生は瞬く間にうまくなり、やがてはプロのバンド活動をするようになっていった。 そこからプロのミュージシャンとして辛酸を舐め、成長を続ける日々が始まるという作品である。バンド活動をする女子高生を描く作品はいくつもあるのだが、ある意味ハチャメチ […]

ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた

「ザ・タイガース」というバンドを知っている方々はだいたい50~60代の方々、あるいは60年代後半当時の音楽にハマっている方々くらいだろう。しかしザ・タイガースのメンバーの中にジュリーこと沢田研二がいること、そして同じリードギターに岸部シロー(現:岸部四郎)がいることはあまりにも有名な話である。 でもなぜ今ザ・タイガースなのか、と言うと本書が出版された一昨年に一時期だけ再結成されたと言うことで話題と […]

「メジャー」を生みだす マーケティングを超えるクリエイターたち

角川書店 岸山様より献本御礼。 マンガやアニメ、さらには歌などのカルチャーを「サブカルチャー」と呼ばれるのだが、数年前から論者によって、「ポップカルチャー」と呼ばれる事がある。そういったカルチャーが「オタク」と呼ばれる方々のために作られることが多かったのだが、現在ではオタクを対象とせず、いわゆる普通の人を対象にした、「メジャー」と呼ばれる様なものも数多く作られている。 本書は今を担う音楽・マンガ・ […]

ギンガ

小説を読むと不思議な感覚に見舞われるが、本書は今までの小説の中でも最も不思議な一冊と言える。関西から世界へ、そして世界から関西へと移るバンドの物語であるが、風変わりさはまさに良い意味での「奇天烈」な作品と言える。 確か、内容にも「訳のわからない狂気」と言う言葉があったのだが、まさにその通りと言えよう。むしろその「狂気」がロックに、そして音楽に昇華させていると言った方が良いのかもしれない。時折歌詞も […]