ミート・ザ・ジャンパーズ!

「青春」と言う言葉は若い人の特権ではなく、中年だけでなく、高齢者もまた青春にひた走る方々もいる。とはいえど青春に走るなかでも体力が必要とされることがあり、その体力について行けないようなことも往々にしてあるのかもしれない。

そこで本書である。本書は音楽の道を捨てきれず、武道館を目指す大人たちを取り上げているのだが、なんと「平均年齢70歳」に届くかどうかのバンドである。しかも夢はメジャーデビューと日本武道館というのだから、ある意味バンドの物語としては「ベタ」である。年老いても、先が短くても打ち込めるものがあるという事を考えると、本書に出てくる方々は「輝いている」と言うほかない。

さながら「爺(じい)ファンタジー」と言え、本書の帯にもあるのだが、「マンガ化熱望」とあるが、もし自分であればこれをアニメかドラマでも観たいという気がしてならなかった。それだけ本書は青春という言葉が詰まっている。