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国会

幕末の先覚者 赤松小三郎―議会政治を提唱した兵学者

今こそ衆議院・参議院といった議会政治は行われている。もっともこの「議会政治」をなし得たのは帝国議会を樹立し「国会を創った男」として知られる板垣退助に他ならないが、板垣以前に「議会政治」を提唱した人物がいた。本書はそのうちの一人である赤松小三郎を取り上げている。 赤松は幕末にて活躍した兵学者、及び政治思想家だったが、大政奉還をされる少し前に上田藩へ帰国の途上で暗殺されるという非業の死を遂げた人物であ […]

板垣退助-自由民権指導者の実像

「板垣死すとも自由は死せず」 これは1882年岐阜にて遊説中に暴漢に襲われた事件にて発した言葉であるが、実際には「吾(われ)死するとも自由は死せん」である。それがメディアによって今のような言葉に変えられ、広まっていった。 板垣退助はいわば「国会の父」あるいは「憲政の父」とも呼ばれた。自由民権運動の指導者であり、なおかつ江戸時代では倒幕の主導者の一人としても有名である。その板垣退助の生涯について追っ […]

公文書問題 日本の「闇」の核心

以前、「日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか」という本を書評したが、この本は南スーダンのPKO活動を行った日報を隠蔽した問題のことである。この件が引き金となり、当時の防衛大臣だった稲田朋美が辞任したことは有名な話である。この件に限らず、加計学園や森友問題、さらにはここ最近ある「桜を見る会問題」もまたある。それら全てで共通している点では「公文書」であるのだが、そもそも公文書は 「国または地方公 […]

わが輩は保守本流である 保守本流から日本政治への警鐘

政治思想の世界には「保守」「革新」と言ったものがある。その保守や革新の中にも本流から亜流に至るまで様々なものがあり、政治思想を分別しても様々な種類があると言える。 著者の提唱する「保守本流」とはいったい何なのか、そして保守本流として今の日本政治の課題とは何か、「小沢の知恵袋」と称される著者が考察を行っている。 <保守本流とは> そもそも「保守主義」と言った言葉は18世紀、イギリスの哲学者・政治家で […]

無戸籍の日本人

株式会社オトバンク 上田様より献本御礼。 日本の隣国である中国では「一人っ子政策」により、無戸籍になった人たちが多く、社会問題として扱われることがあるという。しかし日本でも同じようにとある法律・事情から「無戸籍」として生きる方々がいるという。その数は1万人以上もいるのだという。本書は知られざる「無戸籍」となった日本人たちの現状を追っている。 第1章「戸籍上「存在しない人」たち」 無戸籍の人は少なか […]

政治の修羅場

国会中継は当初NHKで放送されていたのだが、現在ではニコニコ生放送などでも放映され、政治的な答弁については様々なコンテンツで見ることができる。しかし国会中継では見られない政治的なやりとりは水面下で、まさに血みどろのような権力争いや人事・カネをめぐる闘争が起こっている。 本書は自ら政治家として様々な修羅場をかいくぐった鈴木宗男氏がこれまで印象に残った政治家と共に、これまでの政治家としての体験を回顧し […]

悪党―小沢一郎に仕えて

1969年から約35年もの間にわたり衆議院議員として国政に携わり続けた小沢一郎。頭角を現したのは90年代に「日本改造計画」を発表し、自民党幹事長も歴任した。しかしその裏で「壊し屋」という異名があるが如く、自民党が離れるやいなや「新進党」「自由党」と次々党を立ち上げ、壊していった。その後に民主党に合流した。その民主党では代表をはじめとした要職をれきにんするも、西松建設の献金疑惑により失脚。その後離党 […]

速記者たちの国会秘録

国会・自治体や裁判所などで「縁の下の力持ち」と呼ばれる様な仕事は数多く存在するが、その中でも資料や記録として大いに役立つ存在として「速記者」がいる。とりわけ裁判所では判決記録や後半のやりとり、国会・自治体にいたっては「答弁」が挙げられており、国会に至っては解説されてから「一部を除いて」全ての答弁が記録されている。 本章では速記者でしか知らない国会の裏側について、速記者達を取材したものをまとめている […]

Beフラット

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 本書の著者はアメリカと日本の両方で社会人生活を送った後、世界各国で取材旅行をした経験を持つ。その著者が単身で永田町に飛び込み、国会議員を取材することを行った記録である。 今国会や政治が混迷を極めているというが、実際の場に私たちは足を踏み入れることは不可能に等しい。国会議員でさえも街頭演説でふれあうくらいがやっとである。著者はその国会議員とリアルで出会いどのよ […]

真空国会―福田「漂流政権」の深層

それは3年前の9月から始まった。 小泉劇場が終焉を迎えたこの年の秋に安倍晋三が第90代内閣総理大臣となった。小泉の後継者として多大な期待を寄せられての船出であり支持率は8割をゆうに超えた。しかしその歯車は瞬く間に崩れ、最終的には2割にまで落ち込んだ。翌年(2007年)の参院選では大敗してしまい総理にも責任問題が及んだが結局続投となった。参議院では与野党逆転の「ねじれ国会」となり法案もそう簡単に通ら […]