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親子

作ってあげたい小江戸ごはん2 まんぷくトマトスープと親子の朝ごはん

「小江戸」と言うと全国至る所に存在するのだが、その際たる所が埼玉県川越市である。江戸情緒溢れる風情が有名であり、駄菓子で有名な「菓子屋横丁」も存在する。 その小江戸・川越の外れにある「たぬき食堂」という定食屋にて織りなす物語が、本書である。もっとも同名のタイトルはシリーズものとなっており、本書はその2冊目である。小さな定食やで頼りない亭主と看板娘が切り盛りする。 そこで出される料理は美味しいと言う […]

ひきこもりのライフストーリー

「ひきこもり」自体は今も昔も変わらず取り上げられている。ネガティブに取り上げられていることも多く、子どものみならず、大人たちもまた「ひきこもり」をするようなケースも少なくない。「ひきこもり」になる要因は当事者の事情によって異なるため一概には言えない。そこで本書である。本書は「ひきこもり」の当事者たち5人の体験談などを取り上げている。 第一章「いじめに狂わされた人生」 「ひきこもり」となる要因のなか […]

赤い髪の女

親子の「縁」は切って切れないものである。切っても切れないのだが、片方の裏切りにより、その縁が切れかけることもあれば、完全に「切れた状態」になることもある。しかし何かしらの影響で元の鞘に収まるといったこともある。 本書は父に捨てられた子が、金を稼ぐために働く。その時にある赤い髪の女と出会う。その女に子供は恋に落ちた。それが悲劇に墜ちることも知らずに。 女性と子供、そして父と子。それらの数奇な運命は悲 […]

お父さんはユーチューバー

この頃「YouTuber」と言う職業が色々な所で名乗られる。人気の良し悪しにかかわらず、数多くおり、中には悪い意味で目立つありがたくないYouTuberも存在する。 本書は沖縄・宮古島で繰らす、ある家族の父親は愛娘のために突然YouTuberになることを宣言した。元々は観光客用のゲストハウスを経営している父親で、娘は絵の才能を見出し、将来は美大に進学を考えていたが、収入が不安定であることを悟った娘 […]

セゾン・サンカンシオン

「三寒四温」とは、 三日ほど寒い日が続いた後に四日ほどあたたかい日が続き、これを交互にくりかえす現象。中国北部・朝鮮などで冬季に見られる「広辞苑 第七版」より とある。日本にはおそらく縁遠い四字熟語であり、強いてあるとするならば春か秋くらいかもしれない。夏だったら「七暑」、冬だったら「七寒」と言った方が良いかもしれない。 それはさておき、三寒四温は季節の部分の他に、人のモチベーションの所でも意味合 […]

日向を掬う

本書の物語は温かい家族の物語であるのだが、着目すべきは「物語前」のことである。ここ最近でも「精子提供」と言ったことが広がりを見せ始め、特に2020年あたりからはSNSを通じて行われるようになり、急増している。また精子提供のみならず、「精子取引」もあり、同じように提供・利用が急増している。 それはさておき、本書は精子提供を行い、生まれた少女が身寄りをなくしてしまい、提供者の家族へと行き、後見人として […]

ママ

ミステリー作品の中には色々なものがあるのだが、本書の著者はミステリー作品の中でもおぞましさを強調して出す、いわゆる「オゾミス」と呼ばれる所で描いている。冒頭でも不幸の理由でシングルマザーで子育てを行い、なおかつ生活も良くならなかった。それでも幸せに生きていた。 しかしその幸せも突如壊されてしまう。謎の男に拉致・監禁され、子供にも会うことができず、なおかつ絶望と恐怖、苦痛を覚えさせられる日々。さらに […]

毒親介護

介護に関するノンフィクション作品を見ると、介護の苦しさや現状を知るといったことが中心だった。しかし本書は少し趣が異なり、介護もさることながら家族関係、特に親子関係の歪みによる介護の苦しさ、そして事件といったことを取り上げている。自分自身も離れてはいるものの親は存命であるが、もしも本書のような現状に遭うとなると思わずゾッとする。 第1章「親の老いがむき出しにする、過去の家族関係」 人は感情から老いる […]

ルポ「8050問題」― 高齢親子“ひきこもり死”の現場から

2010年代以降でよく言われているのが「8050問題」。何を意味するのかというと恒例親子のことを表しており、親が80歳、子どもが50歳の様相を表している。引きこもりの高齢化について表しているのだが、背景は思っている以上に複雑であり、介護もあれば、それに関しての支援も受けづらく、孤立してしまう。現に親子揃って孤立死してしまう出来事も存在したほどである。 今の日本社会に根深い闇を残している「8050問 […]

脳科学者の母が、認知症になる―記憶を失うと、その人は“その人”でなくなるのか?

本書は脳科学の観点から認知症の分析を行っているのだが、その一方で、著者自身の母親が認知症になったことによって認知症に対する考え方について、学問を超えて、認知症との付き合い方と言ったところがメインになってくる。そのため「理論」と言うよりも「体験談」と言った方が良いのかもしれない。 1.「六五歳の母が、アルツハイマー型認知症になった」 もしも自分の母親が認知症になったならどうするか。私は既に親から離れ […]