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選書

PTA モヤモヤの正体 ――役員決めから会費、「親も知らない問題」まで

よく教育の世界以外でも有名になっている「PTA」。これは「Parent-Teacher Association」の略であり、教師と先生との関係を構築・支援していく団体を表している。交流の場としても扱われるのだが、PTA自体が「おかしい」の伏魔殿とも呼ばれている。実際にとある政治学者がPTA会長になったというコラムがあり、PTAのおかしさをしてきたことは話題となっている。本書もまた記者の観点からPT […]

「かわいい」のちから 実験で探るその心理

もはや「かわいい」と言う言葉は世界共通語になりつつある。もっともかわいいは英語で「cute」とあるのだが、日本の文化を可愛いと称するときは「Kawaii」と主張したり、書くこともある。その「Kawaii」に対して、昨年10月頃インターネットにて「差別用語」だと主張するものも出てきている一方で、それについて反論する人も出たというニュースもあった。 ほぼ世界的にも認知されている「かわいい」は人によって […]

AI時代の労働の哲学

「労働観」や「労働哲学」の変化は時代と共に変わってきている。特に新型コロナウイルス感染拡大により、労働のあり方は急速に変わっていった。それ以前にも在宅やリモートを含めた「テレワーク」の概念の誕生と拡大によること、さらには日本・海外に関しての労働的な事故・事件などもあったことで、変化をしている。日本ではできているかどうかは不明だが「働き方改革」が印象的である。 さらに働き方というと技術革新によるとこ […]

多様な子どもの近代 稼ぐ・貰われる・消費する年少者たち

「子ども」の扱いはもちろんのこと、境遇も時代と共に変わっていく。かつては丁稚奉公といったもので、学校での勉強をせずに働きに出て、社会そのものを学ぶと言ったことがあった。そのため働くこと以外での知識がなく、文字も読めないといった人も少なくなかった。 やがて時代は変わっていき、子どもを取り巻く環境も変わってきた。本書はその子どもにまつわる「近代史」を取り上げている。 第1章「「稼ぐ子ども」をめぐるポリ […]

ごみ収集とまちづくり 清掃の現場から考える地方自治

ほぼ毎日のようにくるゴミ収集の日。そして市区町村の収集作業と言ったものは日常の風景としてある。また特に会社勤めの方であれば、ここ最近ではテレワーク・在宅勤務で会社に行くことは少なくなってはきているものの、会社に来ると清掃員が、会社の中を清掃するといった光景を目にして、清掃員に挨拶を行うこともあることだろう。 本書はこのごみ収集と地方自治についてであるが、よく知られているのだがごみ収集は主に市区町村 […]

国民義勇戦闘隊と学徒隊 隠蔽された「一億総特攻」の記録

大東亜戦争が終結して76年を迎える。この大東亜戦争の歴史は様々な思いが交錯し、なおかつ召集された人たちはもちろんのこと、普段から住み慣れたところから戦禍となり、疎開せざるを得なくなるといったこともあった。 そして本書は終戦間際に総力戦の象徴の一つとして「国民義勇隊」、後に「国民義勇戦闘隊」となったのだが、その変遷について取り上げている。 第一章「「本土決戦」と国民義勇隊の創設」 敗色濃厚の状態の中 […]

盆踊りの戦後史 ――「ふるさと」の喪失と創造

盆踊りというと夏の風物詩であるため、季節はまだ先であるのだが、もっと言うと新型コロナウイルスの感染拡大によって盆踊りのイベント自体の開催が難しくなった。そもそも盆踊りとはいつどのように生まれ、栄えていったのかという疑問がある。本書は盆踊りそのもの歴史について取り上げている。 第一章「日本の近代化を盆踊り―明治~昭和初期」 盆踊りそのものの歴史は諸説あるのだが、一遍上人が各地に踊り念仏を布教したこと […]

台湾物語―「麗しの島」の過去・現在・未来

日本にほど近く、さらには親近感としても「近しい」国として知られる台湾。近頃は新型コロナウイルスの影響もあり、なかなか難しいのだが、旅行先として人気がある。実際に旅行のガイドブックでも台湾を中心としたものがいくつもあるほどである。 しかしそのガイドブックには載っていないような歴史や地名なども数多くある。本書は知られざる台湾にまつわる「物語」を7つ紐解いている。 第一章「北と南の物語」 「台湾」と言っ […]

総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史

日本が高度経済成長期の時によく言われた言葉として「一億総中流」という言葉が多く取り上げられた。具体的にいつ頃からできたかというと、1965年とあるため、今から55年前のことである。それから完全に定着したのが70年代にかけてとも言われている。 やがてバブルが崩壊し、「失われた10年ないし20年」となった時に、「格差」と言う言葉が生まれ、やがては「下流」という言葉も生まれるようになった。ところが先日の […]

「もしもあの時」の社会学

「歴史に「もしも」」は歴史学的にはタブーである。もっとも「歴史学」と言う学問は史料に基づいて歴史的にどのようなことが起こったのかなどを議論をする学問であり、事象の発生経緯や自物の生誕、さらには文明の根源などが題材となっている。 ちなみに本書はと言うと社会学的な考察であるため「もしも」がタブーになるわけではないという。歴史的な要素について「もしも~だったなら」を紐解いていくとある種の物語になってくる […]