医者のたまご、世界を転がる。

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本書のタイトルが魅力的である。「たまご」はまだ一人前ではないという意味合いを持つのだが、その「たまご」が世界に向けて活躍するということを、たまごが転がる性質をなぞらえて、タイトルを付けたのかもしれない。

本書はその医師の「たまご」が世界中を渡り歩いて、命の危険にさらされながら「医療とは何か?」を探していった記録である。

Chapter1「ネパール 無医村で出会った村人全員の命を預かる青年」
アジアの中でも高山地帯に位置する国として「ネパール」がある。そのネパールには「無医村(むいそん)」と呼ばれる医者のない村も存在するとあり、その村で医療に勤しみ村人全員の命を預かる青年がいたという。

Chapter2「インドI 摩訶不思議! インド奥地で出会ったシャーマンの医療」
中国に次いで人口の多い国として有名であるインド、ここ最近では経済成長が著しいのだが、地方によって不思議な所が存在するという。その中でも著者は奥地と呼ばれる地域を訪れ文字通りの「不思議」と呼ばれる体験をしてきたのだという。

Chapter3「インドII ガンジス河で奇病にかかる」
インドの続きとして「ガンジス河」のふもとにあるバラナシと呼ばれる街に赴任することとなった。その中では「奇病」と呼ばれるほどの病気にかかり、戦ったことについて取り上げている。

Chapter4「パキスタン 診察したらテロリスト!?」
パキスタンは今もなお政治情勢は不安定の状態にある。その不安定な状態の中でテロと呼ばれる出来事は少なくなく、本章では何とテロリストの治療を行ったという。なぜテロリストと治療を行ったのか、そこには誰にも知られていないパキスタンのもう一つの「顔」があった。

Chapter5「キューバ キューバの社会主義と日本の医療業界の共通点?」
キューバはベトナムと同じく「社会主義国」である。そう考えると様々な「自由」が制限されるイメージにもなるのだが、しかしながら日本の医療業界と共通点があり、その共通点がったからでこそやりやすかった部分があるのだという。

Chapter6「ボリビア 突撃! 病院見学での葛藤」
ボリビアは南米でも特に高地にある国で首都のラパスは標高4000メートルのところに存在する。その高地と呼ばれるような地域で現地の病院に行ったこと、その道中での医療のエピソードを綴っている。

Chapter7「エチオピア シャーマン再び! 人に霊が乗り移る瞬間!」
エチオピアはインドや中国以上に経済成長が著しい国として存在するが、そのエチオピアで体験したのはインドに肩を並べるほどの不思議な体験であるという。その不思議な体験について綴っている。

Chapter8「ケニア スラム街で聴診器」
世界で危険な街は世界中にも数多く存在しており、ケニアの街も例外ではない。なぜ「危険」なのかというと空港から外に出たらすぐに強盗に遭うことが確実なためである。その中で医療をどのようにして施していったのかを取り上げている。

Chapter9「スウェーデン ホームステイで想う、豊かさって何だろう?」
これまでは発展途上国やスラムの多い国、紛争の絶えない国などにも行ったのだが、本章はどちらかというと先進国に近いところにあり、福祉国家としても有名である。その福祉国家と日本の差とはいったいどこにあるのか、そのことを取り上げている。

Chapter10「日本 帰国、そして私は救命救急医になる」
様々な国を周り、帰国の途に就いた著者は、その経験を活かして救命救急の道に進んだ。なぜそのような道に進んだのか、そのことについて取り上げている。

医者の「たまご」だからでこそ知ることのできる気付きと、様々な国に赴いたことによる医療の本質と、日本の現状も知ることができ、そして何よりも「やるべきこと」を見つけたその姿がここにある一冊と言える。

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