会社って楽しい?

大学を卒業してから約35年もの間、どのような道・場所を経ていても、社会人生活を送ることとなる。しかし、その中で迷い、惑うことは必ずくる。

そこから一歩抜け出すために、今「勉強会」というのがブームになっている。「勉強会」に参加する中で、様々な人脈を築くのみならず、明日からでも実践できる「学び」を得ることができる。著者の美崎氏も「築地朝食会」「山の手の会」「UNDERGROUND」「ひみつの学校

「のんびりOLのモレスキンノート」
ここ最近勉強会に参加しているOLの話で、築地朝食会が舞台となっている。築地朝食会は寿司は回らず、「著者」が(各席を)回るというような形式の朝食会である。朝でありながら、いや朝であるからでこそ大人気の朝食会である。
頻繁に勉強会に参加すると、様々なノウハウを得ることばかりではなく、人脈を広く、深く築かせることができる。つまりは「常連」となり顔と名前を覚えてくれる。

「成長するマーケッターのLAMYの万年筆」
マーケッターである男性の話であるが、ここでは嶋ひろゆきさん主催の「商品開発の会」が取り上げられている。この会は完全クローズドのため告知はできないのだが、この中でマーケティングのみならず、商品開発にまつわるヒントもたくさん詰まっている。マーケットや商品開発専門の方には必見である。
マーケッターの話であるが、「商品開発の会」だけではなく、出版記念講演会についても書かれている。その中で、いかに講師が気持ちよく講演をしたら良いのかということについても言及している。パーティーに限らず、講演も参加者の態度一つで、講師が気持ちよく語ることができるか、やりづらい気持ちになってしまう。セミナーは講師や主催者だけではなく、参加者とともにつくっていくものである、と再認識できた章である。

「クールな朝活女子のじゃんけん」
章の中身に入る前に、私は朝に弱い。職業柄か、生活リズムが崩れているのか(夜勤もあるからなぁ…)分からない。とりわけ休日は9時10時に起きるのがあたりまえとなってしまいがちになり、ひどい時には午後に起きることもある。しかしそれではいけないと考え、休日の朝にセミナーを入れ、朝早く起きる習慣を身につけさせようと、今年から実行している。
私事はこれまでにしておいて、本章ではReading-Labについて取り上げられている。「築地朝食会」と並んで「朝活」勉強会の代表格の一つとして挙げられている「Reading-Lab」、略して「リーラボ」。すでに読んだ本を1分間プレゼンを行い、そのあとにフォローなどのフリートークが行われる。プレゼン能力とコミュニケーション能力向上に役立ち、読んだ本のアウトプットができる。一粒で何度おいしいのだろう、と思う位である。

「悩める転職アドバイザーの書評ブログ」
勉強会には私のような書評ブロガーも多い。勉強会に参加する書評ブロガーの中でもビジネス書を書評する人の割合が高いように思える。
書評をするまで読んでいても、いざ実践となると活躍をする場がないと悩んでしまう。しかしその読んだ知識を実践するたたき台としても勉強会にはある。本章ではそれを教えてくれる。

「体育会系新人のDRETECのストップウォッチ」
新人の時代は雑用を頼まれることがほとんどである。いきなり第一線で活躍をするとなるとかなりのリスクが生じてしまうばかりではなく、業務知識も全く入っていない状態で実作業に投入されても、何も分からないのも一つとして挙げられている。
本章で取り上げられているキャラクターは雑用を一生懸命になってこなしている姿がある。こなすことによっていろいろな仕事をもらうことができる。「「仕事」の報酬は「仕事」」という言葉はこのことである。

「勉強会主催者の名刺入れ」
ネタばれしてしまうかもしれないが、本章で取り上げられているキャラクターは、どうも著者そっくりのように思える(もしかしたら、モデルが著者本人なのかもしれない)。

「できる営業マンの動物クリップ」
私の周りには「文房具」にこだわりを持っている人が多い。私自身もそれに触発してかしていないでか、文房具にこだわりをもっている。とはいっても本章に出てくる動物クリップではなく、カラーのクリップを使ったり、種類を分けるために色ごとに振り分けやすくするために色つきのクリップを使うことをしている。
「できる人」という定義はなかなか難しいが、わずかな時間帯でも逃さず、そして細部までこだわれる人のことを本章では「できる人」と言っているのだろう。

「サーファー部長のホットカフェオレ」
出会いはアイデアやチャンス、人脈が波のようにやってくる。どのように乗るのか、これからのあなた次第というと、良いチャンスは自分がサーファーになり人の波に乗る。勉強会には人との出会いがたくさん詰まっている。それは価格によって合う人の層は変わっていく。色々な勉強会に足を運ぶことによって自分の見る世界も広がっていく。

会社の中だけでは得ることのできないものが勉強会にはたくさんある。しかし勉強会に行き浸りでは何者にもならない。会社内と会社外、それぞれを両立させながら、化学反応の如く成長に結びつけさせる。そして仕事もプライベートも会社も楽しくなっていく。勉強会はそうさせるヒントが詰まっている。