これから24時間でかならず成長する方法

中経出版 竹村様より献本御礼。
本書のジャケットをみるとドラマで話題となった「24」を彷彿とさせるような一冊である。献本されたときに「ヘンテコな本です」といっていたので興味本位で本書を開くと、もうすでにカウントダウンが始まったかのようだった。「ヘンテコな本」というよりも「これまでとは一風変わった本」と言った方が正しいかもしれない。

この24時間の中でどのように変えていくのか、どのように成長するか、本書はそれを明かしてくれる。

1.「「問う」4時間」
「自問自答」という言葉がある。常に自分に足りないもの、どのように解決をしたらよいのかを「問い続ける」。
しかしどのように「問い続けたら」良いのかわからない人もいる。そのためには、
「私は○○○するために生きている」
というところから始めると思考が働き始める。
問い方にもいろいろあり、「5W1H」というのがあるほどである。最初の4時間は何が足りないのか、何を変えたいのか、何をやりたいのか、なぜやりたいのか考えることに終着をしてみようと言うところである。

2.「「考える」4時間」
ここでは「考え方」についての4時間トレーニングである。本書は1章ごと4時間で何をするのかというのを組み立てられている。1日がPDCAの循環であるとするならば、本書の実践をチェックリストでチェックを続けていくことによって、自らはわからないが他人からみたら明らかに成長していることに気づく。
さて本章に戻る。目的を作る、原因を調べる、目標までのプロセスを見いだす、実践をする、手段を見つける、フィードバックをする、その中で「考える」手段は数多くある。

3.「「決める」4時間」
自ら決められない人、つまり優柔不断な人がいる。サッカーの世界でも「決定力不足」の要因として優柔不断をあげる人がいるほどである。
ビジネスの場でも「決断」をする機会が数多くあり、組織の階層が高ければ高くなるほど「決断」の質と量が多くなる。
自分の人生は自分という名の会社の社長である。そのため決断するのは自分しかいない。自分自身の決断によって自分の行動や人生を切り拓いていかなければならない。

4.「「行動」の4時間」
成長をしていく上でもっともものを言うのが「行動」であろう。本書には掲載されていないが、相田みつをの名言に、
「とにかく具体的に動くことだよ。具体的に動けば具体的な答えがでるから」
という言葉がある。そのほかにも行動に関する名言があるように「行動」がいかに重要か、と言うことがよくわかる。
しかし行動をするとは言っても、工夫一つで行動へのモチベーションも起りやすくなり、具体性も広がってくる。例えば期限を決める、宣言をする、「見える化」するなどが挙げられる。

5.「「巻き込む」4時間」
「行動」の中で「宣言」をすると書いたが、手帳に刻む、と言うよりも人前で、もしくはブログやTwitterなど、インターネットを通じて不特定多数に宣言をすることによって行動・実現へのプレッシャー、もしくは起爆剤にもなる。さらには行動をする理由、行動の経過を「発信」し続けることによって他人を巻き込み、共感・共有を持たせる。そのことによって行動する、目標を達成する価値はどんどんと高まっていく。

6.「「学ぶ」4時間」
学ぶというと「机上で物事を覚える」ととらえている人が結構多い。学校教育ではそのような機会が多いからか、「学ぶ」と「机上で行う」と言うことを絶対的なイコールにしている。しかし社会人における勉強は机上とは限らない。本を媒介にしても、先輩からの直接のレクチャーでも、名言からでも「学び」は沢山ある。それを自らの行動や計画、夢に落とし込み、行動に移す。「学んで覚える」と言うよりも「学んで会得する」。「わかる」と言うよりも「変わる」ということ。人は絶えず「変化」をしていくからでこそ、「進化」があるのだ。

1日24時間ある。それはどのような人も同じような時間が流れる。24時間の中でどのように、そしていかにして変わるのか、あなたの意志次第である。本書はそのことを試されるような一冊である。