リーダーの修行ノート

明日香出版社 藤田様より献本御礼。

「名言集、および格言集は社会人にとって最高の宝である。もし前者を適宜の場合に会話の中に織り込み、後者を適切なときに記憶に呼び起こすならば」(ゲーテ「格言集」より)

これはゲーテが名言や格言のことについて言った言葉である。おそらく本書にもそのことがいえるのかもしれない。本書はリーダー修行の中で出会った言葉をまとめているが、リーダーという立場でなくても本書に掲載される名言は多かれ少なかれ必ず役立つ。

第一章「「リーダーとしての心構えの言葉」の章」
リーダーはメンバーとは違いどのようなことについて心がけを行ったらよいのかについて記されている。本書は「名言集」とは一線を画している所がここにあると言うべきかもしれない。
というのは先人の言葉だけではなく、研修や先輩から教えられた言葉まで余すことなく掲載している。

第二章「「迷いや悩みを乗り越えるための言葉」の章」
人間は40歳になると不惑となり、迷いが無くなると言われているが、誰かが言っていたが「40でも迷う」という。それからか「不惑」と言う節目の年の意味がある種形骸化していると思ったのは。
それはともかく、本章では「迷い」「悩み」を乗り越えるための言葉であるが、言葉一つ一つを見てみると、リーダーだけではなく、その立場にないメンバーでも使えることが多いように思える。とりわけ小林一三の名言はリーダーがメンバーに伝えるところで大いに役立つと言える。

第三章「「挑戦する勇気をもらえる言葉」の章」
挑戦をするには当然リスクを背負う必要がある。しかし企業はそのリスクについて避ける傾向にある。とはいえ企業は利益を出しつつ、人が育つ環境を与える場でもある。享受すると言うよりも、様々な仕事に「挑戦」をすると言うことが大事であるが、著者は名言を並べながら自らのリーダー経験での挑戦についても綴っている。この体験で名言の意味が身体の随まで浸透しているようにも見えた。

第四章「「メンバーのやる気を引き出す言葉」の章」
リーダーはそれを支えるメンバーを育てていくのもそうだが、そうさせるために「やる気を出す」事も必要である。しかし「やる気」は一度火を点ければ良いのだが、点け続けられる空気をつくっていく必要がある。そのために本章ではそのような金言を取り上げている。

第五章「「人生を変えるきっかけになる言葉」の章」
人には「座右の銘」や「金言」など、人生において糧になる、もしくはチャンスを掴む、人生が変わるきっかけとなった「言葉」は多々ある。本書は著者が最も感銘し、人生の糧となった名言を紹介している。

言葉の力は絶大である。最初のゲーテの名言にあるように名言も使い方、考え方一つで自らの人生が大きく変わる事さえある。著者は仕事をしながらも名言とふれあい、それが大きな糧になって現在がある、と言える。

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