(株)オトバンク 上田様より献本御礼。
私もそうであるが、20代と言うとある種「勉強」の時期、「インプット」の時期と言える。仕事では「アウトプット」の量や質によって結果が左右されると言われているが、そのアウトプットをするためにはまず様々なインプットを行う必要がある。
「インプット」と言っても決して人くくりにはできない。勉強や経験、そこから得られる「失敗」や「成功」といったものも含まれる。
本書では20代においてどのような事を行えばよいのか、戦略をたてば良いのかを自らの過去の反省を元に伝授した一冊である。
PART1「「自分の箱」から出てみると何かが変わる!」
ここでは入社してから三年間のやりかたについて提言をしている。
最初の三年間は責任の負う仕事を任される事はほとんどない。どちらかというと雑務といったものがどうしても多くなる。
しかし様々な雑務をこなしていくと、それになれてきて、やがて「驕り」が生じてしまう。
失敗を生じてしまう要因にはそのような「驕り」というのもある。
本章ではそのような話のほかに、仕事とのつきあい方、「守破離」といった話が中心である。
PART2「まずは一度、チームプレーに徹してみる」
私は職業柄、チームプレーが中心であるため、あまり意識はしていないが、チームプレーを円滑に行うためには、いろいろと大切があるという。
「傾聴」や「協調」、「腰の低さ(決して「位置」のことではない)」など大切な要素がある。
PART3「相手に一歩、踏み込んでみる」
「コミュニケーション」という言葉は不思議である。話をる、話を聞く、挨拶をする、アイコンタクト、ボディランゲージ(身振り手振り)のいずれも当てはまるのだから。
本章では挨拶、お詫び、質問の方法というよりも、それがいかに「重要性」であるかを説いている。
PART4「時間の使い方を自分中心に考えてみる」
時間も使い方によってその人となりが醸成される。本章では「時間管理術」ではなく、働く時間と自由に活動する時間、さらに一人で考える時間の重要性と、「時間」に関してあらゆる提言をしている。
PART5「「いつかきっと」ではなく、今すぐやってみる」
色々なことを体験すると、気がつかないうちに30代・40代となってしまう。だからでこそ「夢」や「目標」を決めることが大切であるという。
本書を読んでふと思うのがどの章でも「身銭を切れ」という言葉が出てきている所にある。私のような世代で多く言われているのが、無駄な消費を嫌い、貯蓄に走る人が多いと言うこと、つまり「嫌消費」の傾向にある。私も読書と勉強会、人付き合いなどを除けば、あまりお金の消費はしない。そのためか「嫌消費」世代の例に漏れていない。そのような世代は様々な「見聞を広める」というところに及び腰となってしまうことが多い。しかし一度しかない人生である。体験、失敗、成功の量・幅を増やしていくことで、30代・40代になって奥が深い人間になっていく為には20代でどのような体験をしてきたかで左右される。後悔しない人生にするためにどうすればよいのか、あなたの行動と考えにかかっている。
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