30分で英語が話せる~99%の人が英語が話せる方法~

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。
本書のタイトルを見て、思わず「嘘!?」と叫んでしまいたくなるような一冊である。
私も中学・高校・大学と英語を学んできたのだが、それが為になったことは少なかった。実を結んだとしても部活でカナダに遠征旅行に行った時、及び大学の頃のスーパー業務で外国人との接客に役だった程度である。

そのときは単語の羅列ばかりで文法といったものはほとんどなかったことは今でも覚えている。それだけ英語を話すことは苦手だった。その英語を「たった30分で話せる」というのはどのようなメカニズムがあるのだろうか見てみよう。

第1章「あなたの知っている「700語」で英語が話せる」
英語で言う「700語」というと受験勉強の時に思い出す「基本英文700選」である。この本が受験勉強でどれだけ役に立ったか。
私事はさておき、「700語」というと単語に置き換えても中学の3年間で学ぶ量以下である。だいたい中学2年生までか中学3年生の夏頃までくらいである。
英語は単語さえ抑えておけば良いのだが、それにしても700語は少ないと言う印象がある。しかしそれだけ覚えることができればシンプルで、かつ伝わりやすい英語に組み立てることができる。

第2章「「6つの発音」を直すだけで英語が通じる」
日本人が英語を話す時に、最もネックになるのが「発音」である。発音の仕方は中学の時に学ぶことが多いのだが、高校・大学とレベルが高くなっていくほどそれが蔑ろにされていく。それなりに英語を学ぶのと反比例するように発音そのものも忘れてしまうのである。発音がキチンと鳴っていないと英語圏の方々には通じない。
そのために発音を治すことに重点を置いているが、ここでは重要な発音を「6つ」ピックアップしている。

第3章「文法で大切なのは「1つ」だけ」
英語が苦手な人というと大概は「文法」で苦しめられる人が多い。私もかつてはその一人であり、中学・高校と英語はあまり良くなかった。最も文法を学ぶことが苦痛で仕方がなかったくらいである。しかし本章ではそれほど文法は重要ではなく、「1つ」覚えれば十分であると言い切っている。さてどの文法を「1つ」学べばよいのか、ヒントは「基礎の基礎」が教えてくれる。

第4章「楽しみながら英語を学ぶ方法」
よく英語は「文法」や「単語」がものをいうと聞いたことがある。しかしいざ使ってみると、せっかく学んだ文法も単語も使ってみると、「絵に描いた様な餅」の如くまるで使えなかった、と言う人も多いことだろう。
そういった「辛さ」を体験することで英語アレルギーを持つ人がいるのだが、その「アレルギー」にかからずして楽しく学ぶ方法を伝授している。至ってシンプルであるが、周りに学べる要素が沢山揃っていることも教えてくれる章である。

第5章「最新の「700語」をチェックしよう」
本章ではよく使われる英単語を700語紹介している。本当の意味で基本的な単語が揃っているだけに、これを覚えるだけではなく、「使える」ようになれば、発音も合わせて「通じる」英語にすることができる。

タイトルからして「嘘!?」と思ってしまうが、方法は至ってシンプルである。30分詰め込みで苦しく学ぶよりも「楽しく」「続け」、かつ「実践する」ことによって英語は磨くことができる。本書はそれを教えてくれる一冊である。