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2012年8月

WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う

諺に「隗(かい)から始めよ(または、「隗より始めよ」とも言う)」と言うのを連想してしまう。その意味は、 「大事業をするには、まず身近なことから始めよ。また、物事は言い出した者から始めよということ。」 とある。大事業を興すためのリーダーとして成功するためにはまず身近な所から「YWHY」を用いることで、成し遂げると言う意味では本書のタイトルとつながりがあるのかもしれない。 本書はその「WHY」の見つけ […]

シリーズ「1968年を知らない人の『1968』」~第三日「大学闘争① 慶大・早大・横浜国大・中大」

(2日目に戻る) 現在呼ばれている「学生闘争」は1965年1月に起こった、慶應義塾大学の闘争から始まる。 本書では紹介されていないが、同年9月の高崎経済大学で起こった闘争は後に「圧殺の森」でも取り上げられた。 その「学生闘争」の呼称であるが、闘争の中心が大学であることから「大学紛争」と表記していることが多い。しかし、この表記も大学教授や大学関係者をはじめとした学生闘争に批判的な人物がよく使われる呼 […]

「ドーハ以後」ふたたび 世界から見た日本サッカー20年史

今年日本サッカーの幕開けとして知られる「Jリーグ」が初めて開幕して20周年を迎える。 昨今では関塚ジャパンが44年ぶりにベスト4に進出したものの、その44年前の因縁を持つメキシコと対戦したが、惜しくも敗れ、さらに次の3位決定戦には宿命の韓国戦となったが完敗し、44年ぶりのメダル獲得とまではいかなかった。 本書は20年もの歴史を日本代表監督毎の時代を振り返りつつ、これからの日本サッカーについてを見出 […]

シリーズ「1968年を知らない人の『1968』」~第二日「セクトと政局」

(1日目に戻る) 若者の不満が一気に爆発した1968年 2日目は「セクトと政局」と題して、前半は学生闘争や安保闘争の中で闘争を起こした分派(セクト)を分析し、後半にはその裏で起こった政治闘争についてを紹介しながら、大学闘争までの架け橋を綴る。 <そもそも「セクト」とは?> そもそもセクトとは何かというと、本来は「分派」や「宗派」という意味であるが、本書、及び1960年代には新左翼が数多くの分派に分 […]

アイヌの世界

北海道出身である私にとって「アイヌ」は切っても切れない、というよりも北海道とアイヌは切っても切れないものである。小学校時代の時にはよくアイヌに関する授業も受けたことがあり、地名もアイヌ語からきているものも多い。 しかしそのアイヌ民族はいったいどのように伝えられており、かつ文化や言語が栄えたのか、本書はそれらの考察を行っている。 第一章「DNAと言語からみたアイヌの起源」 本書における考察の中心は「 […]

シリーズ「1968年を知らない人の『1968』」~第一日「『1968』前夜」

―あれから44年 私は当然生まれていなかった。 激動の時代と呼ばれる中でそれを知らない私たちはどのように映るのだろうか。1968年を見て、あることを思い出した。 「44年目の輪廻」 大規模デモ然り、政府の無策と増税然り、そしてサッカー然り、そして学府の無策しかり・・・。 4年前に還暦を迎えた世代を中心に「団塊の世代」と呼ばれるが、別名「全共闘世代」や「革命世代」など呼ばれ、そしてそれが日本経済を動 […]

四国遍路―さまざまな祈りの世界

四国八十八カ所の寺院を巡る「お遍路」こと「四国遍路」、元々平安時代から始まったのだが、平成に入って「一大ブーム」となった。前首相である菅直人も2001年と、首相を退いた2011年の2回お遍路を行った。 そのお遍路にはどのような思想があり、どのような魅力が存在するのか。本書は「四国遍路」にまつわる思想と文化、そして魅力を追っている。 <四国遍路の思想> 最初に四国遍路は平安時代に誕生した […]

コンセプトのつくりかた

スタジオビビ 乙丸様より献本御礼。 世界にイノベーションを起こすアイデアを思いつくことは誰にもある。そのアイデアを生み出すための考えにある。 その「コンセプト」をいかに作っていくのか、本書は「Wii」の開発に携わり、現在では郷里の八戸市で地元企業やNPO団体のコンサルティングに携わっている方が伝授している。 第1部「おりていく コンセプトとは何か」 アイデアが出るときには「いい考えがおりた」という […]

ふしぎな社会 おかしな行政

社会や行政は時代とともに変化をしていくが、その「変化」が「不思議」なものであったり、「おかしな」ものであると考える人が多い。しかもそれが行政や社会の中枢にいる人にしかわからないものがある一方で、その中枢の外でしかわからないものもある。 それはさておき、本書は省庁の行政改革などに携わった中で出てきた「課題」や「不思議さ」「おかしさ」といった所の考察を行っている。 第Ⅰ部「社会と行政をゆがめる無知と誤 […]

ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」

1945年8月9日 午前11時2分 3日前の広島に続いて、アメリカの戦闘機「ボックスカー」が長崎に原爆「ファットマン」が投下された。約15万人もの人々が原爆により命を落とし、長崎の街は壊滅的なダメージを受けた。 本書はその中から「(浦上)天主堂」とあらましについて日米の歴史・戦後の関係とともに考察を行っている。 第一章「昔、そこに天主堂の廃墟があった」 長崎にも原爆は投下され、甚大な被害を受けたが […]