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2012年8月

いい奴じゃん

多くの新入社員は研修が終わり、いよいよ本当の意味で社会人人生のスタートである。大いなる社会の荒波に揉まれて図太くもあり、強く生きることが求められる時代である。 その一方で、「ロストジェネレーション(通称:ロスジェネ)」と呼ばれる世代はバブル崩壊の煽りを喰らい、大工など学校を卒業しても就職先が見つからない。見つかったとしてもリストラにより首切りの対象となり職を失うといったことになり、路頭に迷う人も出 […]

なぜ、部下はリーダーの足を引っ張るのか?―「フォロワーシップ」で本当に強いチームを作る

組織には必ずといってもいいほどリーダーと部下が存在する。その中で「リーダーシップ」に関する本も数多く存在するのだが、部下がリーダーをもり立てていく「フォロワーシップ」について書かれた本はあまり見かけない。リーダーは「人を動かす」のだが、肝心の部下に足を引っ張られるような状態になってしまえばたまったものではない。 本書は「部下力」というべきかどうかはわからないが、リーダーを支えるために重要な力である […]

日本語学のまなざし

「日本語」は歴史とともに変化をしている。しかしその「変化」のあり方そのものが「日本語の乱れ」として蔑視あるいは、批判の的となってしまう。 その日本語の変遷、そして日本語の原理について考察を行うのが「日本語学」であるが、私たちの生活の中ではあまり知られていない。 その「日本語学」は日本語を司る私たちにとって、日本語の進化・乱れを憂うなかで大いなるヒントが隠れているといっても過言ではない。 本書は「日 […]

わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ!

旅は見識・了見を広めるだけではなく、楽しみ・価値・精神そのものを、様々な形で大きくさせる。その旅行の範囲は広ければ広くなるほど、その旅の意義は大きなものになる。世界一周したらなおさらだ。 しかし本書の著者は「世界一周」どころではないほど旅をしている。まさに「人生は旅なり」を体現しているのではないだろうか、と思いさえする。約40年以上にわたって世界を旅してきた著者はなにを見つめ、学んできたのだろうか […]

全―生活論~転形期の公共空間

「生活」は誰にでもあるものといえるのだが、その「生活」はいかにして誕生し、変化をしていったのか、「生活」の中にある「衣食住」をすべてひっくるめて考察を行っている。 第一章「公共性と生活」 公共性が論じられ始めたのが1990年代に入ってのことである。それまでは私的な(もしくは「個」の)範囲で生活は論じられ、実践されていった。そのせいか、孤独死や他人との疎遠、さらには他人の痛みを知らないためにいじめや […]

愛国心~国家・国民・教育をめぐって

「愛国心」という言葉は最近いわれ始めたことではないものの、近年叫ばれているものとして挙げられている。それと同時に政治思想としての「憂国」や「ナショナリズム」なども論じられることが多い。 では「愛国心」はどこから生まれて、どのように定義されてきて、そして戦後日本はどのような「愛国心」像を持っているのだろうか、本書は思想の右・左を超越して、論じている。 第1章「戦後日本の愛国心論」 戦後日本の論壇で「 […]

聖書男(バイブルマン)~現代NYで「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記

昨年、「電車男」「電波男」「青春男」に続いて現れた「解剖男」。その そして2012年、また新たな「男」が誕生した。 ―その名も「聖書男」。 キリスト教の聖典である「聖書(旧約・新約双方とも)」を様々な形で「実践」をした結果を表した一冊である。 第一月「九月」 1年にわたって聖書そのものを実践していくにあたり、「聖書」やガイドなどの準備に追われた。すったもんだの末、実践を始めたのは本章にもあるとおり […]

オリンピックはなぜ、世界最大のイベントに成長したのか

先週からロンドンオリンピックが開幕した。昨日ようやく金メダル第一号が出てきはじめ、サッカーや体操、アーチェリーの分野でも活躍を見せた。 話は変わり、近代におけるオリンピックは1896年、ギリシャのアテネで開催されてから約120年にも及ぶ歴史がある。 そのオリンピックは「スポーツの祭典」として扱われる一方で政治利用の象徴として扱われることがある。昨今ではシリアなどの停戦協定での「五輪外交」と呼ばれる […]