大学を卒業してまもなく5年を迎えるが、今年母校ではいろいろなことが起こっているのだという。母校であるだけにそのことを思わずにいられない。
それはさておき、自分自身大学4年間は勉強もさることながら、サークル・アルバイトなど色々とやったので充実した4年間であった。しかし大学の成績はというと、決して良くなく、むしろ留年の危険性の方が高く、ストレートで卒業できたのも「奇跡」といえるものだった。
本書は「就活難民」にならないための「大学4年間の過ごし方」について示している。
第1章「大学の勉強とは何か?」
私は就職活動を経てシステム会社に就職したのだが、就職までのプロセスは大学生活について聞かれることが多かった。その「大学4年間」の中でもっともウェイトを占めるのは勉強であるが、その勉強が「単位取り」だけでは寂しすぎるのだという。
全く同感である。とはいえ自分自身は色々な勉強を死体と思い、色々な講義を受けてきたが、まじめに出席して単位を取り損ねるというわりと「残念」な大学生の部類にいた。
第2章「講義の選び方・受け方」
大学で講義を選ぶツールとして「シラバス」がある。シラバスとは、簡単に言えば「講義・授業の大まかな学習計画」を表しており、元々はギリシャ語で「羊皮紙のラベル」を意味している。
講義を選ぶにしても私の周りには楽に単位を取る講義ばかり選ぶ人は多かった。無論単位がなかなかとれなかった私も楽な講義をとることが多かったが、そこでも取りこぼしたこともあった。
とはいえ取り損ねた科目でも色々な「学び」や「発見」を見出すことができ、社会人となった今でも役に立つことはあることだけは言っておく。
自分が勉強したいもの、そしてその逆、興味を持つもの、さらには社会人として大切なことなど役立てられる講義やゼミは積極的に学んだ方がよいというのは著者もそう主張しており、私もそう思う。
第3章「テスト・レポートの対策方法」
テストで残念な結果で単位を取り損ねたのは第1章で書いたのだが、具体的に言うとテスト前に勉強をしたが、過去問を分析しておらず、的外れな勉強ばかりしていたことにより、テスト当日には四苦八苦で答えてしまい、結局単位を取り損ねたケースが多かった。その一方でレポートは四苦八苦しながらもそれなりの形にすることができ
、単位も取れたのだが締め切り前日には徹夜になることがざらであった。そのため出席率やレポート中心の講義は単位は取れたものの、テスト重視の講義はなかなかとれなかった。
テストやレポートの対策を伝授しているが、その中でももっとも薦めたいのが履修生と友達になることである。その友達とともに過去問を分析したりして、勉強合宿をする事を進める。もしくは過去に講義を受けた方々に聞いてみるなどをすることによって、的外れな勉強にならず、単位を取る可能性が高くなる。自分自身それをやっていなかったこともあったため、反面教師としてである。
第4章「情報の調べ方」
講義やゼミなどで頻繁にレポートが求められたのだが、友人のレポートをみる機会がほとんどなかったため、図書館に入り浸ったり、インターネットが閲覧できるコンピュータルームに入り浸ってレポートの情報を得て、自宅に戻りラジオを聴きながら夜通しでレポートを書くことがお決まりだった。
大学のレポートや論文などを作成するための重要な材料として文献やインターネットで調べる、もしくはインタビューをするなどその方法と注意について本章では取り上げている。
第5章「プレゼンテーション・議論の仕方」
プレゼンテーションや議論(ディスカッション or ディベート)はゼミでは頻繁に、講義でも中にはそれを中心にしたものもある。
自分自身は大学でプレゼンテーションや議論をする事は頻繁にあった。それを中心とした講義にも参加したが、お世辞にも上手にできていなかったことは今でも覚えている。
本章ではそれらの極意を伝授しているが、社会人でも通用する内容である。さらに言うと自分自身の体験から、本章の方法を幾度となく実践・フィードバックを繰り返すことが大切であることを付け加えておく。
第6章「勉強の裏技」
勉強の裏技としての読書法やツール、ウェブサイトを紹介している。著者や自分自身が大学生だった時代とは遙かに「便利」になった時代である。その時代であるからでこそ「使い倒す」ことで単位を取得しつつ、社会人に役立てられるほど充実した勉強と大学生活を送ることができる。
本書を読んでふと自分自身の大学生活を振り返った。単位・勉強については最初と章の紹介の中で散りばめながら書いたのだが、サークルとアルバイトはそれぞれ掛け持ちしていた。そのこともあってかぐうたらせず充実しつつも、ぎりぎりながらも大学生活を「楽しんだ」。これから社会人生活の始まりに向けての「大学生活」、新たな「学問」を学ぶための「大学生活」、人間関係を学ぶための「大学生活」。4年間を空虚にせず、色々と挑戦する機会があるのが「大学生活」と自分自身の体験から確信できる。
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