人間の人生にはプラスとマイナスが存在する。人生の中には成功もあれば失敗や挫折もあり、失敗や挫折によって人生の大きな糧になる人も少なくない。失敗や挫折だけではなくコンプレックスや的或いは試行錯誤といったものもマイナスにはなるが、それが人生にとってプラスになることもある。
本書は、人生にとってマイナスとなる要素がいかにプラスとなるか「反常識」として、みずからの人生をもとにつづっている。
Ⅰ.「結果を見れば」
人間は結果ばかり追いかけている。それは人間の集合体である組織でも企業でも同じことである。ただ結果はみずからの努力に反して反映することも多々ある。
その「結果」がネガティブなことでも、見方によればポジティブな結果になることもある。
Ⅱ.「失敗とはなにか」
「失敗」のとらえ方も人それぞれである。「失敗」にて地震損失なることもあればコンプレックスなることもある。その一方で、「失敗」そのものを好意的に捉えたり、自己成長のための道具として利用したりする人もいる。或いは「失敗」を成功にさせることもできる。失敗にしても物はとらえようである。
Ⅲ.「一人前であるということ」
「一人前」とはどのような定義をなしているのか。ビジネスの世界では「一人で仕事を取ってきて、完結すること」と言うような感じなのかもしれない。しかし、本章で言う「一人前」は「秘密」や「言葉遣い」「音」に対する対処の仕方などを紹介している。
Ⅳ.「私の流儀」
著者の長い人生において培ってきたものとして「お金」「人生」「仕事」「仲間」など様々な形の「流儀」が存在する。本章では著者の人生そのものを振り返りながら「流儀」を紹介している。
本書を読んでいて、シャンソン歌手の美輪明宏氏が書いた「ああ正負の法則」と言う本を思い出した。生きていく上で良いこともあれば、悪いこともある。そして自分の人生だけでは無く、世の中にも同じような「正」と「負」が存在することを主張した一冊である。本書もまたマイナスとプラスの両方を見ている一冊であるのだが、「マイナス」もマイナスでプラスに持って行けるような効用が存在する、と言う意味合いでは、マイナスの部分をフォーカスするのではなく、マイナスの部分から以下に「プラス」を引き出すのか、と言うことを提示している一冊のようにも思えた。
コメント