丘の切り株

著者は昭和5年生まれであり、現在おそらく87~88歳といったところである。長い人生の中でサラリーマン生活を送る、あるいは家族の生活を送り、その子供たちが結婚して、さらに孫までできた。

現在著者は私と同じ鎌倉市に在住しているという。その在住していた中で自分自身が送った人生を振り返る、そして伝えるために自叙伝として本書にて綴っている。

著者自身は人生をなぜ本書のタイトルのように喩えたのか、そこには自分自身の人生の成長と後継者に受け継ぎ、自分はもう成長は終わった切り株となったことを言っているのかもしれない。

冒頭にも書いたとおり戦前生まれであり、思春期は大東亜戦争とともに生きてきたと言える。その戦争体験も克明に描かれており、どれだけ混迷だったのかも良く分かる。