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2014年3月

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? V字回復をもたらしたヒットの法則

角川書店様より献本御礼。 私自身USJに行ったのは、今から14年前の2002年の1回だけである。ちなみにその1回は修学旅行で行っただけのことであり、個人で行ったことは当然ない。しかしその当時のUSJのアトラクションは刺激的であったことは覚えており、修学旅行の思い出の一つとしてあったことは確かである。 そのUSJが一時期衰退の一途を辿ったことがある。それは2006年をピークに売上は減少し、経営的にも […]

修羅場の経営責任―今、明かされる「山一・長銀破綻」の真実

「経営危機」というのはいつ、どこで起こるか分からない。それはたとえ大手企業だとしても、大手銀行だとしても、である。かつて銀行は潰れない企業の代名詞と言われていたのだが、今から17年前の1997年にその前提が音を立てて崩れ去った。何が起きたのかというと、「北海道拓殖銀行の破綻」「三洋証券の破綻」そして本書で紹介される「山一證券の破綻」だった。これらの事象のことを俗に「1997年金融危機」と定義すると […]

儒教と負け犬

昨日に引き続いての「おばさん」シリーズである。 今回のテーマは「負け犬」について。しかも本のタイトルに「儒教」が付いている、というのは、本書は東京・ソウル・上海の3箇所の「負け犬」を紹介しているためである。その3都市の共通点には「儒教」が伝えられていることから本書のタイトルになった。 「負け犬」の定義は、今は異なるものの、 「30代過ぎても独身の人」 のことを指している。「今は異なる」と言うことを […]

おばさん未満

「おばさん」というと老けているイメージがあるのだが、実を言うと、ほどよく老けながらも勢いがあり、それでいながら若干のもの悲しさがある、という感じである。当然、僕のイメージであり、全員が全員そうでは無い事だけは付け加えておく。 本書は女性中年初心者、もとい良い「おばさん」になるための入門エッセイである。何を隠そう著者自身も40代過ぎており、りっぱな「おばさん(?)」と呼ばれる存在である。 「おばさん […]

いじめ問題をどう克服するか

「いじめ」問題は後を絶たない。私の記憶では1994年に起こった愛知県西尾市中学生いじめ自殺事件が一番古い。その後にもいくつかのいじめ事件があり、いったんは沈静化を見せたものの2006年以降、再びメディアでクローズアップされた。 そして本書でも取り上げられているが2011年には「大津市中2いじめ自殺事件」が起こり、学校・教育行政などの不信感が一気に増大した。 その中で「いじめ」はどのように克服できる […]

ミッキーはなぜ口笛を吹くのか~アニメーションの表現史

今、巷で放送しているアニメの本来の言葉は「アニメーション(Animation)」と呼ばれており、 「少しずつ動かした人形、または少しずつ変化させて描いた一連の絵などを一こまごとに撮影し、これを連続映写して動きの感覚を与える映画・テレビ技法。漫画・劇画映画・テレビ番組の制作に使用。また、その映画・テレビ番組。動画。アニメ」(「広辞苑 第六版」より) という意味がある。しかし日本のアニメは相も変わらず […]

観光大国スイスの誕生~「辺境」から「崇高なる美の国」へ

「永世中立国」であり、リゾート地としても名高いスイス。さらに言うとスイスは税金も比較的安いためか、セレブな方々も移住してくるのだという。 そのスイスは「観光大国」としても名高いのだが、いかにして「観光大国」となったのか、本書はそれについて紐解いていく。 第一章「グランド・ツアーの世紀―崇高のスイスが、観光すべきものなしか?」 スイス観光に来る目的の多くは「アルプス観光」である。アルプスの魅力につい […]

iPhone vs. アンドロイド 日本の最後の勝機を見逃すな!

本書が発売されたのは今から3年前の3月である。ちょうどその時は東日本大震災が起こった時期でもあるが、それは置いといて、この時期にはスマートフォン(以下:スマホ)の需要が伸び始め、ガラケー(ガラパゴス携帯、フィーチャーフォンのこと)の需要が低下してしまい、もう滅びるだろうという声があった。その当時から3年経過したとき、スマホは未だに活況を呈しているが、同時に陰りも見え始め、逆にガラケーが復活の兆しを […]

おとなが育つ条件――発達心理学から考える

「おとな」とはいったいどのような存在なのか。調べて見ると、 (1)十分に成長した人。一人前になった人。成人。 (2)考え方・態度が老成しているさま。分別のあるさま。 (3)女房などの頭(かしら)に立つ人。 (4)子供がだだをこねたりせず、おとなしいさま。 (5)痘瘡(とうそう:痘瘡ウイルスによる感染症)の異称。「広辞苑 第六版」より とある。あくまで辞書の意味であるのだが、解釈は人それぞれ異なって […]

ビッグデータの覇者たち

「ビッグデータ」とはいったい何なのか、首を傾げる人も多い。「ビッグデータ」とは、 「インターネット上に存在する膨大なデータ(特に非構造化データ)を迅速に収集・分析することで,ビジネスや学術などに有用な知見を得ようとする考え方。また,その分析対象となる膨大なデータ。」(「大辞林 第三版」より) とある。文字通り件数が膨大なデータであり、とりわけ、「構造化されていない」データの事を指す。「構造化されて […]