世界ナンバーワンの日本の小さな会社

調べるところによると日本には約580万もの会社が存在する。(総務省統計局「日本の統計」第7章 企業活動 より・平成26年現在)よく知られている所からあまり知られていない所、大小・零細関わらず数多く存在している。会社によっては限られた地域で活躍する所もあれば世界を股にかけて活躍している会社も存在する。本書は小さな会社であるのだが「世界ナンバーワン」と誇れるような会社を紹介している。

第1章「ベンチャーウイスキー(埼玉県秩父市)」
日本のウイスキーは誇れる存在であり、日本から世界へと渡っていったウイスキーも少なくない。その有名どころは飲料品メーカーであり、ウイスキーに限らず、様々な飲み物をつくったり、販売したりすることがある。しかし本章で取り上げる会社は完全に「ウイスキー専門」のメーカーである。秩父は自然豊かな土地であるのだが、ウイスキーを作れるような所があるのか、そしてウイスキーの素となる原酒をつくるためには様々な試行錯誤があったという。その試行錯誤を乗り越えて日本を代表するウイスキーメーカーにまでなった。

第2章「ソメスサドル(北海道歌志内市)」
今からちょうど10年前に北海道・洞爺湖サミットが行われた。その中で各国首脳に贈呈されたカバンは北海道歌志内市にある「ソメスサドル」と呼ばれるメーカーのカバンである。ソメスサドルの会社は小さな会社であるのだが、革製品の質が非常に良く、なおかつ北海道を代表するカバンとなった理由として、元々馬具をつくる会社であったのだが、そこからエルメスなどのメーカーからヒントを得てバッグ作りも行うようになった。

第3章「地元に愛され、独り立ちするブランドづくり10カ条」
第1章・第2章の2つで取り上げた会社は小さな企業でありながら、地元に愛され、そこから海外にも発展していくこととなった。そんな企業になるためには様々な要素が必要になる。その中でも本章では「10カ条」としてどのような物が必要なのかを取り上げている。

ブランドはどんな企業でもつくる事ができ、育てることができる。育て方によっては大企業と引けを取らず、なおかつ本書で紹介されるように世界にも認知されるようなブランドにまでなることもある。それにも方法があるのだが、それを知ることができる一冊である。