地域とともに未来をひらく お寺という場のつくりかた

皆さんは「お寺」と言うとどのようなイメージを持たれるか、古くさいイメージもあれば、葬送でしか使わないと言ったイメージもあるのだが、もっともお寺はそれだけのことではない。むしろコミュニティとしての役割も担っているという。本書は実際に地域におけるお寺の役割と、「お寺」自体がコミュニティを活性する「場」として扱われていることについて取り上げている。

第1部「お寺という場の可能性」

ここ最近では「お寺離れ」と言った風潮はもちろんのこと、寺院についても跡継ぎがおらず、廃寺してしまう寺院も少なくない。また以前にあった「骨肉の争い」で寺院自体の存在が危ぶまれると言った所まであり、ネガティブな意味で広がりを見せている。

しかしながらお寺自体は僧侶たちの修行の場や、葬祭の場だけでなく、むしろ宗教的な施設であり、なおかつ地域でコミュニケーションを図る場所としてもある。また近年では「仏教ブーム」なるものもあり、仏教の教えを学びたいという方々も多くいるという。そのために寺院が仏教を学ぶセミナーやワークショップを行うといった動きもあるという。

第2部「お寺という場をつくる人々」

実際のお寺で「場」をどのようにしてつくっているのかを紹介している。地域活性化のために使う寺もあれば、都心では働く方々のために場を開いている、もしくは話題のコワーキングスペースとして活用しているお寺まであるという。さらには若者や子どものために場を開いている寺まで存在しており、寺としての「場」は広がりつつある。

寺はもちろん僧侶の修行の場としてもあり、なおかつ冠婚葬祭の場としても、墓地管理の場としてだけでなく、コミュニティの場として使われている寺も存在する。決して寺は完全に滅ぶというわけではない。むしろ寺の場も「変化」があり、その変化に対応できるかどうかで生き残りがかかっている。

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