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2021年12月

おいしくて泣くとき

子どもの貧困を救うために「子ども食堂」と呼ばれる活動が全国的に行われている。無料、もしくは有料でも手頃な価格で食べられ、子どもたちの「共生」やケアを主体として行われている。特に「格差」が社会的も深刻に取り上げられ、なおかつ貧困が子どもにも波及してからそのような活動が広がりを見せた。しかしながら、昨年初頭から出てきた新型コロナウイルスの感染拡大により、運営自体が厳しくなってしまうケースが後を絶たない […]

ツバメのせかい

季節外れの一冊であるが、毎年私の住んでいる鎌倉にはツバメがやって来て、近くの所で巣を作る。中には店の所で巣をつくり、「ツバメがいます」といった看板も目立つようになる。ツバメが飛び、エサを集めて、雛鳥に分け与える姿は何ともかわいい。 本書はめくるめくツバメの世界について取り上げているのが本書である。 第1章「ツバメが聴いている音」 ツバメは身近な鳥である一方で、何かと謎が多い。そもそもツバメはどのよ […]

アヤとあや

小学5年生の女子2人はまさに「相棒」と呼ばれるほど親密であった。しかもその名前は2人とも「あや」である(もちろん漢字に直すと「彩」と「亜耶」とあり、それぞれ異なる)。 その2人の「あや」が物語の「綾」を生み出す。 片方の「亜耶」はモデルをしていた。そのモデルに強いプライドがあり、自らも神秘的な存在で特別視されたいという願望を持っていた。だんだんと年齢を重ねることによってだんだんと神秘的なものがなく […]

作家で億は稼げません

「作家」と言う仕事は儲かるように見えて、実はピンからキリまでの幅がかなり広い。ベストセラーを連発して稼げる人もいれば、雀の涙ですら稼ぐことのできない作家までいる。そのベストセラーを連発、さらにはメディアミックスまで果たして億単位で稼げる人もごくわずかであるが存在する。そう考えると夢のような職業なのかというと、先ほど書いたように実際にはそうなっていくのは一握り、いや「ひとつまみ」と呼ばれるほどの数で […]

偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理

とある駅前交番の警察官だが、推理力はズバ抜けている部分もあるが、実は「訳あり」とも呼ばれている警察官である。 その警察官の名が本書のタイトルになっている狩野雷太、そして彼が所属している交番が神倉駅前交番である。本書はこの警察官の周囲で起こった事件、そして狩野雷太自身が推理した物語を5編収録されている短編集である。 一見小さい事件のように見えて、実は大きな事件のきっかけとなるようなものだらけであり、 […]

多様な子どもの近代 稼ぐ・貰われる・消費する年少者たち

「子ども」の扱いはもちろんのこと、境遇も時代と共に変わっていく。かつては丁稚奉公といったもので、学校での勉強をせずに働きに出て、社会そのものを学ぶと言ったことがあった。そのため働くこと以外での知識がなく、文字も読めないといった人も少なくなかった。 やがて時代は変わっていき、子どもを取り巻く環境も変わってきた。本書はその子どもにまつわる「近代史」を取り上げている。 第1章「「稼ぐ子ども」をめぐるポリ […]

自分を動かす習慣~80のヒント集~

自信が無くなったり、夢がなくなったりして続かない、あるいは行動できないといったことは一度や二度ではない。人それぞれかも知れないが何度もあったのかもしれない。かくいう自分もそういったことは数え切れないほどあった。そのことによって人生の中であったチャンスをみすみす逃してしまうこともあった。 自分自身を動かせるのは他人ではなく、あくまで「自分」。しかしどのように動かしたら良いかわからない方々もいるかもし […]

知りたい! ネコごころ

ネコという生き物は不思議な生き物である。私自身はネコを飼ったことはないのだが、ネコは好きで、地域ネコがいると振り向かせようと何かと試みたりする(とはいえどエサで釣ったり、じゃれぶんやまたたびを使うことはない)。その時の反応を見るのが何よりの楽しみである。またニュースやYouTubeチャンネルでもネコを題材としたものが多く、それを観ることも多々あるため、それらを観るだけでも日頃の疲れが吹っ飛んでしま […]

子どもの算数、なんでそうなる?

皆さんは「算数」が好きかどうか聞かれたときにはどう答えるのだろうか。私は小さい頃から好きでもあり得意科目だった。しかしながらなぜ大学で文系になったのかはツッコミどころであり、答えにくい所である。 私事はさておき、算数の授業の時はどうしてなのかわからずに、公式を覚えたり、本書で取り上げる「九九」を覚えたり、と言ったこともあったのだが、大人の立場になってくると、「なんでそうなるの?」とつい思ってしまう […]

小さい会社の総務・人事・経理の仕事がわかる本

個人事業主や小さい会社を設立する方々もおり、私自身も独立して個人事業主をした経験があるのだが、実際にやってみると、色々な仕事を全部自分で行わなければらず、会社があることの大切さや仕事を動かすための「全て」を学ぶことができた良い機会だった。 本書は個人事業を行う方々もさることながら、会社の中でも根幹をなすような方々も「会社」としてどのよう中身があり、どのような仕事を知るための一冊である。 第1章「総 […]