仕事と人生に効く 教養としての紅茶

皆さまは「紅茶」はお好きでしょうか?

ちなみに私はどちらかというとコーヒーをよく飲むのですが、紅茶も飲む時があります。どちらかというと「好き」と答えた方が良いかもしれません。

紅茶というとあまり知らない方であれば「ストレートティー」「レモンティー」「アップルティー」などの種類を連想しますが、少しかじった方ですと「ダージリン」「アッサム」「セイロン」などの種類を連想される方も多いでしょう。コーヒーで言う所のブラックコーヒーやカフェオレ、キリマンジャロ・モカ・コロンビアなどがそれに当たるのかもしれません。

そもそも「紅茶」はどのような歴史を辿っていたのでしょうか。そこに歴史・文化・芸術などの「教養」が入っています。その「教養」を紐解いているのが本書です。

Chapter1「なぜ一流のビジネスパーソンはお茶を飲むのか?」

紅「茶」なワケですからある意味「茶」としての考え方を学ぶと言えます。元々日本における「茶道」も礼儀作法から「茶室」「道具」など様々な芸術を織りなして愉しむと言えます。

「茶道」という名前だけであれば日本独特にありますが、海外に目を向けるとエチオピアやエルトリアなどで行われる「コーヒー・セレモニー」もあれば、本書で根幹に当たる紅茶では、イギリスの「アフタヌーンティー」がそれにあたります。このアフタヌーンティーに関する話はChapter3で語ることとして、ここでは歴史的な偉人・ビジネスエリートが「大人の趣味」として、さらには万能薬としてお茶を飲む効用を紐解いています。

Chapter2「真の教養人として身につけたいお茶の歴史【中国、日本編】」

茶道はChapter1でも言及していたとおりの話ですが、そもそも茶道の元となったのは中国大陸における「唐」の時代において「茶経(ちゃきょう)」と言われています。それ以前にも中国大陸において薬やスープとして扱われた時代から、嗜好品として扱われた時代など歴史によって扱われ方は変化して行きました。「唐」の時代ですので、日本における時代は「奈良時代」。ちょうどそのあたりにお茶の文化が伝来し始め、「茶道」の概念が生まれたとされています。

Chapter3「真の教養人として身につけたいお茶の歴史【イギリス編】」

よくアニメや漫画、ドラマや小説などで上流階級が、お昼時にお菓子と共に紅茶を嗜むという情景を目や耳にした方も多いかもしれません。そもそもその情景はイギリスにおける「アフタヌーンティー」です。そもそもアフタヌーンティーは1840年、第7代ヘッドフォード公爵フランシス・ラッセルの夫人であるアンナ・ラッセルによって始められたことは有名な話です。

当時のイギリスにおける上流階級はランプと言った照明器具の発展から夕食自体が遅くなったことにより、食事の感覚が長くなり、昼下がりに空腹になる傾向が強かったとされています。その時に考案されたのがアフタヌーンティーであり、当時はお菓子だけでなく、軽食も振る舞われました。生まれた当初から紅茶・食事または菓子の素養ばかりでなく、庭園や食器と言った建築・芸術における教養の場としても嗜まれ、ビジネスの話をすると言うこともあったそうです。

Chapter4「ビジネスパーソンとして知っておきたい世界のお茶文化―11の国と地域を旅する」

「紅茶」文化と言ってもイギリスばかりではありません。他にもロシア、フランス、ドイツ、トルコなど様々な国においての「紅茶」文化が栄えている国はいくつも存在します。ここでは11の国々の文化を紹介しています。

Chapter5「これであなたも紅茶通になれる!? 産地銘柄の違いを知って「アイディア」を引き出す」

コーヒーにもChapter1で語ったとおりモカ・キリマンジャロといった産地におけるブランドの違いを紹介しました。紅茶もまた産地による違いにより、味などの「違い」も存在しています。ダージリンやウバ、アールグレイなどそれぞれの種類の紅茶から、今では広く親しまれているティーバッグのルーツについても紹介しています。

Chapter6「タイプ別解説! スマートなビジネスパーソンが実践している「お茶の習慣」」

紅茶を飲む習慣の中でどのような時にどのような紅茶を飲めば良いのかをTPOに分けて紹介しています。また紅茶の種類ばかりでなく、飲み方から紅茶を飲む前後の行動にも言及しています。

Chapter7「ビジネスで差をつける最高体験! アフタヌーンティーのススメ」

ビジネスの場で「アフタヌーンティー」を行ってみてはと提言している章です。アフタヌーンティーを通して身につけるべき素養やマナーはもちろんのこと、アフタヌーンティーを通してビジネスに利用できる要素なども説明しています。

まとめ

紅茶は飲み物であり、嗜好品であります。しかしその一方で長い歴史の中で上流階級の嗜みであり、気品やビジネスを鍛えるための素養の場として「アフタヌーンティー」が存在することにもあるように、教養やマナー、ビジネスとしても利用できる所もあります。たかが紅茶、されど紅茶と思いつつ、紅茶を学びつつ、実践も深めて教養を深めるのも一つの手かもしれません。

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