文芸・評論

ミステリー

ワースト・インプレッション~刑事・理恩と拾得の事件簿

本書のタイトルを直訳すると「最悪の印象」と言う。刑事の2人は上司・部下の関係でありながら、お互いの印象を「最悪」と言ってはばからないほどである。その2人の刑事が遭遇する事件の中で出てくる「デコボコ」ぶりはコミカルさが出ているのかというと、む...
ミステリー

桜の咲かない季節

春は「桜」の季節と言われている。昨日の温かさから本州ではもうそろそろ見頃と言われているが、故郷の北海道ではゴールデンウィークが見頃と言われている。 そういった「桜」の季節になると花が咲くような出来事がある。「桜」に因むと大学合格の「サクラサ...
書評

荻窪シェアハウス小助川

「シェアハウス」が若者を中心に広がりを見せている。リビングや台所や浴室などを共有し、家賃も安価である事、そして希薄になりつつあるつながりを持つ事ができることが要因とされている。その一方で、「脱法ハウス」と呼ばれるような問題も表面化しており、...
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書評

たまさか人形堂それから

本書は「たまさか人形堂」という架空の人形屋を舞台にした短編集であるが、最初に収録されている作品からずっこけてしまった。タイトルは「香山リカと申します」。ニュースやワイドショーを観る方はお気づきだと思うが、あの精神科医を連想してしまうような名...
書評

これからお祈りにいきます

「祈り」は宗教特有の物のように見えるのだが、実際には宗教に関係無く、むしろ地域の慣習でも、人々の日常のなかでも存在する。 本書は奇妙な祭りを慣習にしている町で育った高校生の話なのだが、父が不倫中、母も現実逃避、弟は不登校と、家庭環境はまさに...
エッセイ

そんなに、変わった?

当ブログでは、もうお決まりとなっているのかも知れないが、時代が変わると共に、人々の生き方も変わってくる。そのため本書のタイトルにある「変わった?」と名付けられているのではないかと推測できる。 ちなみに本書は週刊現代にて2012年5月から20...
書評

愛と人生

かつて「男はつらいよ」と言う作品があった。その主人公である車寅次郎役には、長年渥美清がやっていた。その作品で当時子役だった秀吉は、寅さんと共に行方不明の母を探す旅に出たという一冊である。本書では「寅さん小説」という見慣れない分野にて定義づけ...
書評

ラブ・オールウェイズ

元々恋愛作品を取り上げている著者の中でも、著者本人が「特別な本」と銘打っているのが本書である。本書が出版される2年ほど前、ちょうど本書の短編集が連載している2012年に本書に掲載されている挿絵の引用元である絵本作家・伊藤正道氏が55歳の若さ...
エッセイ

生きるとは、自分の物語をつくること

自分自身「生きること」で悩むことが多い。その「生きる」とは何なのか、それは全くと言っても良いほどわからないことがある。しかし本書は「自分の物語をつくる」ことにあるという。確かに様々な自伝が存在しており、それらがあたかも「物語」のごとく書かれ...
書評

甘いもんでもおひとつ 藍千堂菓子噺

お菓子は色々な甘みを持っている。特に和菓子の場合は、餅や餡子、砂糖など、様々な材料でもって彩りで視覚を、そして、繊細な甘さでもって味覚を堪能することができる。本書で紹介される和菓子一つ一つは繊細な甘さを持っているだけではなく、本書で紹介され...
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