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法律

倒産法入門―再生への扉

新型コロナウイルスの感染拡大により倒産が相次いでいる、と言うニュースが流れるのだが、実際の統計では2020年度(2020年4月~2021年3月)では7809件で2000年以降では「最少」だった(「帝国データバンク」より)。コロナ関連の倒産もあったのだが、補助金などの緊急支援策を続々と出し、適用したことにより、倒産が抑えられたのも要因としてある。 ただ、「倒産」となると、勝手に会社を清算して良いかと […]

少年法入門

少年犯罪に関するニュースが出てくると、議論になることが多いのが「少年法」である。もっとも「少年法」自体は戦後間もない昭和23年に「少年の保護更生」を目的として公布・施行した法律である。 少年犯罪に関しての議論が色々と出てくる中で「少年犯罪は増加している」「少年犯罪は凶悪化している」といった話もあるが、いずれも誤りで少年犯罪はむしろ減少傾向にある(「平成30年版 犯罪白書」より)。凶悪化と言った所も […]

グローバル・タックス―国境を超える課税権力

法律はそれぞれの国によって決まり、なおかつ税制も同様に税率の設定は国それぞれである。しかしながら、多国籍企業や、多くの国々で販売やサービスを提供している場合は、それぞれの国に見合った税金を支払いを行う。 しかしグローバル化が進んでいく中で、「課税」に関しての権力は国境を超えてしまうことがしばしばある。それは特にインターネットを中心とした「デジタル」や「ネットワーク」にまつわる勢力のことを指している […]

日本のワイン法

ワインというと、国内外で最も愛されているお酒の一つであり、歴史的にも最も古い。諸説はあるものの、旧石器時代には醸造が始まったとされており、ヴィンテージワインの中には数十年、さらには百年といった歴史まで遡るようなワインも存在しており、中には数十万~数百万といったワインまであるほどである。 ワインができる所は有名どころでフランス・イタリアなどが挙げられるが、日本でも産地として知られている。 ワインに限 […]

空気の検閲 大日本帝国の表現規制

「検閲」と言うと、表現の自由を規制する中でもっともネガティブな存在である。というのは元々日本国憲法にある「表現の自由」に違反していることにある。とはいえ本書はあくまで戦前、日本国憲法が生まれる以前の「大日本帝国憲法」が定められていた時代に遡る。大日本帝国憲法においては言論の自由は担保されているのだが、「法律の範囲内」とされている。これは表現の自由に関する法律による規制の範囲内で許されると言うことを […]

登山者ための法律入門 山の法的トラブルを回避する 加害者・被害者にならないために

私は登山はやったことがない。しかし登山愛好家たちは少なからずおり、登山のロマンを知ることができるという。ただ、今年は新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言により、登山自体を自粛するよう働きかける自治体もあったが、解除後もその影響は消えず、今年の夏山シーズンは全ての山で登山道・施設が閉鎖され、山開きが行われないこととなった。そのため本書は来年に向けて、と言った方良いかもしれない。 本書はその登山 […]

二重国籍と日本

現在、日本では国籍法により一部を除いて二重国籍を禁じている。その取得になっている「一部」であるにしても期限を設けて国籍の選択が義務づけられている。日本では二重国籍問題が表面化されたのは最近でもいくつかあるのだが、根本的な議論は至っていない。そもそも日本人と国籍とはどのような関係で国際法と日本の国籍法との差異はどこにあるのかを取り上げるとともに、最近では発言で話題となっている蓮舫氏と国籍問題について […]

AIの時代と法

AIは技術革新と共に、私たちの生活に深く関わっていくようになった。もちろん最新の技術が生まれることにより、それを悪用する輩も出てきており、それを規制するための「法律」の整備も急務になってきている。AIが台頭しつつある時代の中で法律整備はどのように行ったらよいか、そしてその時代の中で法律の考え方はどうしたらよいか、そのことについて論じているのが本書である。 第1章「デジタル技術に揺らぐ法」 技術はま […]

公文書問題 日本の「闇」の核心

以前、「日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか」という本を書評したが、この本は南スーダンのPKO活動を行った日報を隠蔽した問題のことである。この件が引き金となり、当時の防衛大臣だった稲田朋美が辞任したことは有名な話である。この件に限らず、加計学園や森友問題、さらにはここ最近ある「桜を見る会問題」もまたある。それら全てで共通している点では「公文書」であるのだが、そもそも公文書は 「国または地方公 […]

国籍の?(ハテナ)がわかる本─日本人ってだれのこと? 外国人ってだれのこと?

もっとも国籍とは 「1.一定の国家の所属員たる資格。  2.航行機・船舶等の一定国家への所属。」(「広辞苑 第七版」より) とある。よく言われているのは1.の意味であるのだが、根源的な意味はなかなか難しい。人・国によっては二重国籍になる人もいれば、無国籍の人もいる。 そもそも国籍はどのようにして決まり、なおかつ国籍の基準とはどこにあるのか、本書はその疑問について解説をしている。 第1章「きみはナニ […]