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仲間

「さみしさ」の研究

「さみしい(寂しい・淋しい)」を辞書で引いてみると、 「1.もとの活気が失せて荒廃した感じがする。  2.欲しい対象が欠けていて物足りない。満たされない。  3.孤独がひしひしと感じられる。  4.にぎやかでない。ひっそりとして心細い。」(「広辞苑 第七版」より) とある。本書の中核はどちらかというと3.の意味にあたる。ツービートとして漫才ブームを牽引し、そして映画監督としても活躍するなど、いちお […]

世界のすべてのさよなら

「サヨナラダケガ人生ダ」 この言葉は井伏鱒二が「人生足別離」を邦訳したものであり、井伏鱒二の言葉の中でも最も有名なものとして取り上げられている。もっとも人生には出会いと別れがあり、その中でも別れは必ずといってもいいほど遭遇するものである。仲間、友人、家族…挙げるだけでもきりが無いほどにある。そして人生の最後には「この世」の別れとなる。 それはさておき、本書は同級生4人の人間関係が織り交ぜられている […]

アッティラ!

見るからにトンデモな登場人物が連なるのだが、実に楽しげであり、表紙にもある通り、愉しく音楽を奏でている。その優しさと楽しさが入り交じっているように思えてならなかった。本書のタイトルは「アッティルカイラー」という音楽(?)集団名の略称とも言えるものであるのだが、その集団の意味を知ろうと調べるのも野暮になるほど、底抜けの楽しさが伝わる一冊であった。 私自身も音楽をやったことのある人間であるのだが、そも […]

ルピナス探偵団の憂愁

本書は「ルピナス探偵団」の続編の一つであり、その中でも本書はその探偵団の中でもメンバーの一人がこの世を去るといったシーンが中心となっている。しかしそのこの世を去った中である事件が起こったのだが、その事件には4人の絆を映し出すような謎があり、それを解き明かすことによって、その亡くなったメンバーとの絆が見え、感動を呼び起こす。 ミステリー作品でありながら、感動を呼ぶような作品といえる一冊であるが、「ル […]

これからの世界をつくる仲間たちへ

株式会社オトバンク 上田様より献本御礼。 見るからに不思議なタイトルであり、なおかつ不思議な内容である簡単に言うと本書の著者は「メディアアーティスト」と言われており、ロボットやコンピュータ、さらにはメディアなどの未来を描くデザイナーであり、別名「現代の魔法使い」と言われているという。その著者がロボットや情報などがどのような変化を行い、なおかつこれからのデザインについて取り上げている。 第一章「人は […]

きょうのできごと、十年後

本書は「きょうのできごと」の続編であるのだが、ちょうど前書がでて10年という節目を迎えたため「十年後」というタイトルがついたと言える。 ちなみに本書も設定は「きょうのできごと」から10年後を舞台となっており、その10年前に出てきた人々が10年後に再会をした所から物語は始まる。 どういった作品なのかというと、10年後の再会前後の時の他愛のないエピソードが綴られている。しかし日常の中でも10年間という […]

女の庭

女は色々な表情を持っている。その表情は表に表われているものもあれば、まったく表われないものもある。いわゆる「表と裏の表情がある」という言葉が使える。しかもその女性が何人も集まると、表と裏の共存する表情が無数に表われ、それが「息苦しさ」となる事も往々にしてある。 本書はかつて同級生だった5人の女性が一同に再会し、ともに恩師の葬式に立ち会った。そしてその5人の女性は来年も同じ故郷で会うことを約束したの […]

ピア・ボランティア世界へ―ピア(仲間)としての障害者の国際協力

「ピア」は直訳すれば「仲間」 障害者同士の仲間やそこから派生するカウンセリングやワーキング、そしてボランティアがある。既存のボランティアやカウンセリングといった単方向なものではなく、むしろ双方向でお互いの心などをケアすることを指している。 おそらくこれからのカウンセリングやボランティアを投影する「ピア・ボランティア」。本書はマレーシアで行われた実践と挑戦を綴るとともに、これからのボランティアとカウ […]

夫婦の轍~つないだ手と手を離さないで~

漫才界の大看板である宮川大助・花子。 私もお笑いは好きであるが、宮川大助・花子の漫才はプラスの意味で妙な感覚を覚える。夫婦だからでこその「掛け合い」や「間」以上の「何か」。おそらく本書はその「何か」が詰まっているのかもしれない。 宮川大助・花子の夫婦の絆はかくも激動の中で育んでいった。妻・花子の胃がん、そのことからの夫婦崩壊、そして最近では夫・大助の脳出血など、枚挙にいとまがない。 以上の話はかな […]

1万回の体当たり

私はあまりラグビーを見たことがないのだが、ラグビーでもっとも有名なものといえば、ドラマ「スクールウォーズ」がある。これについては全部ではないものの観たことはある。最近では今年の花園の決勝戦、東福岡対桐蔭学園くらいである。 本書は熱きラガーマン石塚武生の生涯とラグビーにかける熱い思い、ラグビー哲学、そしてラグビーで得た人生論など生前の石塚氏を追いかけた一冊である。 第1章「石塚武生の原型」 石塚氏が […]