USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? V字回復をもたらしたヒットの法則

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角川書店様より献本御礼。
私自身USJに行ったのは、今から14年前の2002年の1回だけである。ちなみにその1回は修学旅行で行っただけのことであり、個人で行ったことは当然ない。しかしその当時のUSJのアトラクションは刺激的であったことは覚えており、修学旅行の思い出の一つとしてあったことは確かである。

そのUSJが一時期衰退の一途を辿ったことがある。それは2006年をピークに売上は減少し、経営的にも窮地に立たされた時期があった。しかしそれをいかにして「V字回復」に持ってきたのか、そのことについて取り上げたのが本書である。

第1章「窮地に立たされたユニバーサル・スタジオ・ジャパン」
元々USJは一度破綻した会社だった。
それは2004年に「大阪市第三セクター」の放漫経営により破綻してしまったことが挙げられる。そこから経営再建を果たしていったのだが、最初にも書いたとおり再び窮地に立たされてしまった。特に経営破綻の危機から救い出した人がいたのだが、著者はその方がきっかけとなりUSJに入社したのだという。

第2章「金がない、さあどうする? アイデアを捻り出せ!」
本章のタイトルを見て、この言葉を思い出した。

「知恵がある奴は知恵を出そう。
 力がある奴は力を出そう。
 金がある奴は金を出そう。
 「自分は何にも出せないよ」っていう奴は元気出せ。」

これは今からちょうど3年前の震災の日に松山千春氏がラジオで発言した言葉である。それからもう一つ、

「人間の知恵というものは、
 しぼればいくらでも出てくるものである。
 もうこれでおしまい。もうこれでお手上げなどというものはない。」

これは松下電器産業(現:パナソニック)の創業者である松下幸之助の言葉である。
その両方の言葉とタイトル名がリンクしているように思えてならなかった。
で、本章の話に戻るがUSJは経営が行き詰まり、お金が無い状態が続いた。それでもアイデアを出すためにこだわりを捨て、感動を創り出すためのアイデアを練り続け、形にし続けた。

第3章「万策尽きたか! いやまだ情熱という武器がある」
次々と新しいアイデアを出し、実行することによってV字回復のきっかけを作ってきたが、思わぬことで「万策尽きた」状態に陥った。それは第2章でも少し書いたのだが、今からちょうど3年前に起こった「東日本大震災」である。全国的に「自粛モード」が広まり、アイデアも通用しなくなるのかと思ったが、それを情熱で打開した。

第4章「ターゲットを疑え! 取りこぼしていた大きな客層」
「ターゲット」は、マーケティング戦略の中でも重要な要素となる。それを間違ってしまうと、売れる物も売れなくなってしまう。もちろんUSJにもターゲットは存在するのだが、そのターゲットを疑い本当のターゲットはどこにあるのか、それを模索したのが本章である。

第5章「アイデアは必ずどこかに埋まっている」
「アイデアがない」「アイデアが浮かばない」と言うことをよく聞くが、アイデアの材料はどこにでも転がっているし、そこからアイデアを創り出すことも可能である。それは道端にも、電車の中にも、はたまた建物の中にも存在する。もちろん現場とて例外では無い。

第6章「アイデアの神様を呼ぶ方法」
USJは幾多ものピンチが起こった所でもあるが、同時にチャンスに変えてV字回復を遂げたところでもある。いかにしてアイデアを捻出し、カタチにしていくか、本書では「イノベーション・フレームワーク」と呼ばれるモノを使って伝授している。本書の中でノウハウ的な所を伝授している箇所でもある。

第7章「新たな挑戦を恐れるな! ハリー・ポッターとUSJの未来」
これからUSJはどのように発展していくのか、そして世界にどのようにしてアピールしていくのか、その野望について語りつつ、挑戦をすることの大切さを熱弁している。

USJ開業当初、USJのトラブルは後を絶たなかった。もちろん私もTVのニュースなどで見ていたのだが、私が体験した14年前は映画とテーマパークが融合していて刺激的だったことを覚えている。その14年の時を経て、USJは今でも進化を続けていく、その進化の中で「イノベーション・フレームワーク」をはじめとしたアイデアを捻出する方法などが編み出され、それと共に多くのアイデアが生み出されている。「日々是進化」であり「未完成」だからでこそ、USJは進化もするし、その中の人も進化するのである。

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