科学の困ったウラ事情

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科学に関する研究は進んでいるものの、不正や捏造といったことがあり、危機に瀕しているという。有名なものとして今から2年前に起こったSTAP細胞のデータ改ざんによる事件があった。ほかにも科学にまつわる事件や危機について取り上げているのが本書である。

Ⅰ.「危機に瀕する科学」
冒頭にも書いたように今、科学研究の現場は危機に瀕しているという。その理由として研究不正もあるのだが、もっと肝心なものとして「実用化重視」「成果重視」が重視されるという。その重視がエスカレートしたことによって、研究者は疲れをきたすような人も出てきているという。

Ⅱ.「科学者というシゴト」
研究と言うと大学などで行われることが多いのだが、その大学でも「産学連携」と言ったことから産業と相互補助を行う機関となっている。しかし教授など大学の教員たちの本職は「研究」である。しかしその職務も本当にそうなのか疑問を呈するところがあり、なおかつ社会とのかい離もあるのだという。

Ⅲ.「学術論文という制度」
大学教育・研究、特に科学研究の現場では実用化だけではない。学術論文を出版する場でも、出版自体が「戦国時代」と呼ばれるという。さらに論文を出す数を誇らしげにするような教授もいるのだが、そのほかにも論文の全体数も年々減少の一途をたどっているという。また本章では大学図書館の現状についても取り上げられている。

Ⅳ.「不正はなぜ起きるのか」
一昨年のSTAP細胞事件もあるのだが、ほかにも科学研究における研究や論文の不正も起こっているのだという。本章ではSTAP細胞事件を中心に、なぜ研究や論文の捏造などの「不正」が起こっているのか、研究現場の観点から考察を行いつつ、対策も提示している。

Ⅴ.「社会における科学のあり方」
そもそも研究自体、国から研究費をもらって行うケースが多いのだが、それらが社会に寄与しているのかと言うと結構少ない。もっとも著者も「ない」と自白している。そもそも科学研究と社会の在り方はどうしたら良いか、著者の見解を述べている。

研究現場と社会との隔たりは少なくとも存在する。科学もそれは例外ではない。しかしその隔たりの中には、私たちの知りえない「ウラ」が存在する。その「ウラ」を解き明かしたのが本書といえる。

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