少年犯罪被害者遺族

少年犯罪。昨今では様々な事件がピックアップされている。しかしそれによる報道被害が叫ばれている半面、報道が行われたことにより被害者遺族の願いが報われたりすることもあるという。

本書は大きく分けて4つの場で著者と被害者遺族との対談形式で現在の少年犯罪について、そして被害者遺族として何を感じているのかを説いた1冊である。もっとも非常に印象的であった光市母子殺害事件(以下、光市)の被害者遺族である本村洋氏との対談もあるので興味のある方はぜひご覧いただきたい。

率直な感想を述べさせていただくと、加害者のプライバシーの権利の名のもとに、そして事件の当事者主義の名のもとに被害者遺族への司法からの扱いがいかにぞんざいであったのかというところに衝撃を受けた。これらを考えてみると裁判、特に「刑事裁判」は一体誰のためにあるのかというのを考えさせられる。

事実光市の最高裁、および差し戻し控訴審での弁護士の極めて奇天烈な主張も、果たして加害者の「人権」を守っているのかという疑問さえ生じてしまう。本当に裁判は「当事者主義」であるのだろうか。そして裁判の当事者以前に、事件の当事者の「知る権利」をもっと充実してほしいという本村氏の懇願もあった。ちなみにここでいう当事者は当然被害者遺族のことも含む。

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