江戸時代の設計者

表題には「設計者」と書かれているので白の設計にかかわった人なのかというイメージが思い浮かぶ。しかしこれも嘘ではなく、藤堂高虎は慶長の役で順天倭城など様々な白の建築にあったとしても有名である。しかし本書では「藩」をつくった男として書かれている。何の班をつくったのかというと「伊勢津藩」である。伊勢津藩とは本来であれば津藩であり主に三重県に位置する藩である(中心は現在で言う三重県津市)。

本書はそんな藤堂高虎の生涯について書かれている。高虎は加藤清正と同じように豊臣秀吉に仕え、のちに徳川家(江戸幕府)に仕えた。そのことから「裏切り者」と酷評する人もいるという。さらに酷評の内容として付け加えるべきなのは「大坂冬の陣」と「大坂夏の陣」にも出向いたということである。かつて仕えた豊臣家を自らの功績のために戦ったということでの酷評がある。それだけではなく豊臣家や徳川家以外にもころころ主君を変えていたことも要因と言えよう。

国創りに関して限定したらそれなりの評価で終わるものの、前述のことから時代劇でも否定的な役割になることが多くなっている。しかし江戸時代の風潮からそれは自然なことと考えると否定的な見方は少し納得いかないという論者もいるのではないだろうか。

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